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Gulf Racing with PACIFIC「ようやくスタートライン」。Cドライバーもルーキーテストに合格

2016年04月01日 16:41  AUTOSPORT web

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GULF NAC PORSCHE 911
Gulf Racing with PACIFIC「GULF NAC PORSCHE 911」
仕切り直しの富士テストを順調に消化

3月26日(曇り~晴れ/ドライ)~27日(晴れ~曇り/ドライ)
富士スピードウェイ
ベストタイム:1分38秒177 20位/24台

 Gulf Racing with PACIFICは、3月26~27日に富士スピードウェイにおいて行われた今季二度目の公式テストに参戦。前回のようなトラブルもなく予定どおりのテストプログラムを消化した。またSUPER GT初参戦となるCドライバー、ディラン・ダーダエルもルーキーテストに臨み無事合格した。

 5月3~4日に開催される第2戦の舞台となる富士スピードウェイに登場した「GULF NAC PORSCHE 911」。今回はレギュラーの阪口良平、吉田広樹に加え、第2戦富士と第6戦鈴鹿でCドライバーとして起用予定のベルギー人ディラン・ダーダエル(23)もテストに初めてチームに合流した。

 前週の岡山国際サーキットでのテストではマシントラブルもあり、予定していたメニューの半分も消化できなかったため、チームはインターバルの一週間弱で車両を再チェックし今回のテストに臨んだ。テスト前日に雪に見舞われた富士は、初日の26日は朝のうちこそウェットパッチが残る路面コンディション。コース上の水は徐々にはけていったが、肌寒い一日となった。午前中のセッションではドライバー3名が車両の挙動を確認しながらセッティングを探りながらの走行。21台のGT300マシンの中で、トップとは2.654秒差の1分39秒869で19位にとどまった。午後のセッションは阪口を中心としてセッティングを探りながら吉田がベストタイムを1分39秒043へ更新。トップとは2.892秒差の19位だった。セッション後はセッティングの方向性を変更し2日目のテストに臨むこととした。

 2日目は岡山のテスト同様、朝から好天に恵まれ多くのファンがサーキットに詰め掛けた。気温も前日より上がり、穏やかな春のテスト日和となった。午前中のセッションでは阪口が1分38秒182へタイムアップ。昨年Gulf Racing JAPANのドライバーとしてGTアジアシリーズに参戦し、地元ベルギーのポルシェカッププロクラスでもシリーズ3位というダーダエルも、このセッションまで計42周を走り込み、問題なくルーキテストに合格した。午後のセッションでは阪口と吉田でロングランテストを行い、阪口が1分38秒177までタイムを詰め、結果的には出走した24台中20位となった。順位的には後方ではあるが、突出したタイムをマークする車両数台を除けば上位に手が届く位置につけることができた。

 SUPER GTシリーズは4月9~10日に岡山国際サーキットで開幕。レースウィークにミスなく順位を上げ、まずは新体制初のレースで2年ぶりのポイント獲得を狙う。

国江仙嗣監督
「初日はあまりセッティングが煮詰まらなかったのが、夜に大きく変更し翌日のタイムも上がりましたしクルマ作りはいい方向に向かっていると思います。2日間距離を伸ばして走れましたしセットもいくつか試せたということで、ようやくスタートラインにつけたという感じです。学生を中心としたメカニックたちも大変良い動きができるようになりましたし、今後の働きに期待をしています。ディランは初めて走るコース、新しいGT3Rでアジャストしながら優秀な走りを見せてくれました。ムードメーカーですし参加する富士と鈴鹿のレースが非常に楽しみです」

阪口良平選手
「ポルシェと言えばストレートが速いというイメージでしたが、今年のGT3Rはそういう性格のクルマではありません。しかしこれまで乗ってきたポルシェと比べてもダウンフォースを感じますし、エンジンやシフトのフィーリングも完成度が高く、耐久レースには強いという印象を受けました。今回のテストは初日のセットアップにもたつきましたが、2日目のベストタイムは3番手と1秒以内の差までもっていけました。まだ課題は多く残っていますが、今回のテストメニューはこなせたのでホッとしています」

吉田広樹選手
「今回のテストではトラブルなく走れましたしセッティングも進めることができて大きな収穫となりました。タイヤと路面のマッチングも確認でき、ロングランテストもこなせました。Cドライバーのディランもしっかり走れましたし、メカニックやスタッフもいい経験を積めたと思います。当面のターゲットは同じポルシェの33号車だったのですが、0.1秒差ぐらいにつけていますし大きな進歩だったと思います。冷えた路面やちょい濡れなど、ちょっと走りにくいコンディションでも安定した走りができるクルマだということも分かりましたし、足元を見て一歩一歩進みたいと思っています」

ディラン・ダーダネル選手
「ルーキーテストということで与えられた仕事をこなすだけでしたが、GT500クラスの邪魔にならないよう気をつけて走りました。新しいクルマですしもっとセッティングは煮詰まりますし、もっと速くなるという可能性を感じました。日本のコースは初めて走りましたが、全体的にレベルが高いですね。それとテストだというのに多くのギャラリーが来ていて驚きました。改めて日本のGT人気の高さにびっくり。レースに参加できるのが楽しみです」