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SF岡山テスト:午後のセッションは山本最速。岡山初走行バンドーン3番手

2016年03月31日 18:51  AUTOSPORT web

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山本尚貴(TEAM無限)
岡山国際サーキットで開催中の全日本スーパーフォーミュラ選手権の第2回公式合同テストは、31日の午後に2回目の走行セッションがあり、山本尚貴(TEAM無限)が初日総合トップとなる1分12秒902をマークした。

 午後も路面コンディションはドライ。上空も午前に引き続いて晴れと曇りの中間といったところであった。路面温度はセッション中の最高温度が26度程度で、概ね20度台で推移している。午前中のセッションでアクシデントがあったジェームス・ロシター(KONDO RACING)や小林可夢偉(SUNOCO Team LeMans)らもマシン修復を完了し、ホンダ・テストカーの武藤英紀を含む全20台が走行を重ねた。

 セッション前半にはピットロードエンドでスタート練習を重点的に行うマシンも見られるなど、各陣営がそれぞれのメニューを遂行している印象で、淡々と進んでいく。そのなかでセッション最初の約1時間に渡りトップタイムをキープしたのは山本。1分14秒台でタイム更新を重ね、1分14秒169までタイムを詰めている。



 セッション開始から1時間5分ほどが経過した3時05分頃、ここでストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分14秒071で山本を上回る。しかし、すぐに山本が再びトップを奪って、1分13秒949、1分13秒608と1分13秒台へと投入。そして2時間半のセッション終盤になると、いよいよセクター最速タイムを刻むマシンの姿が目立つようになってきた。しかし、山本が1分13秒263、そして唯一の12秒台となる1分12秒902へとタイムを更新し続け、ライバルたちがこれを上回ることはなかった。



 午後の2~3番手は中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)とバンドーン。岡山初走行のバンドーンは一貴に0.022秒差の1分13秒352まで迫っている。なお午前と午後の初日総合結果では、午前セッション最速のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)の1分13秒228が2番手となっている。

 山本は唯一12秒台に入っての初日総合トップに、「前回の鈴鹿はあまり良くなかったんですが、今日は持ち込みセットから順調でしたね。順番がいいのに越したことはないと思います」との感想を語る。ただ、「これはまわりも一緒だと思いますが、今回はタイヤだけでなくブレーキに関しても変わっている要素があったりしますし、(予選では使えない)オーバーテイクシステムを使ったかどうかということも含めて、何が当てはまって良くなったのかが分からないところもあります」とも付け加える。とはいえ、「チームとしていろいろと見越して持ってきたセットが当たりましたし、僕も良い、悪いを瞬時に判断していくことができて、最終的にはいいものを組み合わせてタイムを出せたと思います」との充実感も漂わせていた。

 山本の話にもあるように、今回はブレーキに関して新しいものがほぼ全チームに供給されているが、従来型のブレーキも混在しており、タイヤも含めて比較しにくい状況が生まれている。そのため、普段以上にタイムの価値を各陣営がお互いに計りにくい状況となっているようだ。

 午後のセッションでの赤旗は野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の車両回収のために1度出たのみ。なお、野尻の僚友でマクラーレン・ホンダのリザーブドライバーでもあるバンドーンは、F1バーレーンGPとスケジュールが重複しているため、初日終了後、すでに岡山を発っている。

 SF岡山公式合同テストは明日も9時30分~12時と14時~16時30分の2回、計5時間の走行が予定されている。