31日、岡山国際サーキットで全日本スーパーフォーミュラ選手権の第2回公式合同テストが始まった。初日午前のセッションのトップタイムはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がマークしている。
前回の鈴鹿公式テストで初日午後のセッションが雨によりキャンセルになった分の振り替えも含め、今回は初日、2日目とも午前午後各2時間30分、計10時間の走行スケジュール。今季レギュラーの19台に、武藤英紀がドライブするホンダのテストカーを交えた20台のSF14が開幕前最後となる公式合同テストに集結した。ITOCHU ENEX TEAM IMPULは待望の新カラーリングでの登場。一方、鈴鹿で大きなクラッシュがあった塚越広大(REAL RACING)のマシンはほぼ未塗装カーボン地の状態で姿を現しており、実質的にニューカーを仕立て上げるに等しい修復作業が行われたとみられる。
午前9時30分からの最初のセッションは、上空こそ白くモヤがかってはいたものの、時折明るい日差しもあるドライコンディション。しかし、このセッションは車両回収のための赤旗が5度と多く、中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)、ジェームス・ロシター(KONDO RACING)、小林可夢偉(SUNOCO Team LeMans)、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)、ウィリアム・ブラー(KONDO RACING)らのコースオフやクラッシュ、コース上ストップが原因となって、いずれも10分前後の中断を挟んだ。このうち明確なマシン損傷があったのはロシターと可夢偉で、ロシターは前後のウイング、可夢偉はフロントのウイングと足まわりを壊している。また、赤旗多発の影響でセッションは12時05分まで5分延長された。
ラップタイムではセッション中盤時点で1分14秒台に10台ほどのマシンが連なっている状況だったが、残り1時間を切ってから山本尚貴(TEAM無限)が初めて1分14秒を切る1分13秒962をマーク。その後、野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分13秒564へとこれを更新し、11時40分頃から他にも13秒台に入ってくるマシンが増える。
トップの座にはしばらく野尻の1分13秒564があったが、セッション最終盤になって首位交代が相次いだ。まず山本が1分13秒555でトップを奪還すると、続いてアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)が1分13秒466でタイムモニターの最上段へ。さらにオリベイラが1分13秒228でトップ奪取を果たし、このタイムが最終的なセッション最速となった。オリベイラのタイムは昨年第2戦のポールタイムのコンマ8秒落ちというところになる。