SROモータースポーツ・グループは2017年にフランスを中心とした新たなGTカーレースを立ち上げる予定であると明らかにした。
発表によれば、この新シリーズは全7戦で争われ、そのうち5戦がフランス国内で、残り2戦はスペインとポルトガルで1戦ずつ行われる予定となっている。
SRO代表のステファン・ラテルは、フランス国内からGTカーレースが絶滅するのを阻止するために、新シリーズを構想したと語っている。オレカが運営するフランス国内のGT選手権『GT TOUR』は先週末、ノガロ・サーキットで開幕戦が行われたが、エントリーはわずか9台。そのうち4台はLMP3マシンという状況だった。
「僕はフランス人で、SROが手がけるシリーズはどれも成功している。だから、フランスで新シリーズを立ち上げたいと考えた」とラテル。
「ヨーロッパで行われているGTカー選手権は、どのシリーズも多くのエントリーが集まっている。フランスだけが厳しい状況に置かれている」
GT TOURへのエントリーが減少している理由について、ラテルはLMP3のエントリーを認めたことなどを含め、レースフォーマットが安定していないことが要因だとしている。
「(LMP3と混走させるという)アナウンスを聞いた時、私はGT TOURの消滅を予期した。だから、自分のプロジェクトに没頭することにしたんだ」
「GT3マシンのオーナーは、プロトタイプの後方を走ってクラス優勝を手にするためにお金を使っている訳ではないんだ」
また、ラテルはフランスの自動車連盟FFSAが望むのであれば、名称も決まっていない新シリーズをGT TOURの代替として運営する意志があるとし、「FFSAが望むのであれば、フランス国内選手権にしても構わない。フランス国内で5戦、スペインで1戦のレーススケジュールに変更するよ」と述べている。
「FFSAが望まないのであれば、当初の予定通り、国際シリーズとして年7戦を実施するだけだ」
ラテルは、これ以上の詳細には言及しなかったものの、このシリーズが7月に発表する“よりスケールの大きいコンセプト”の一部であると、ほのめかしている。