開幕まで1カ月を切った2016年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。今年はカーナンバー1でタイトル連覇を狙う石浦宏明が、今季に向けた抱負と3月14~15日に行われた第1回公式合同テストでの手応えを語ってくれた。
2016シーズンを占う上で重要な要素となる鈴鹿での合同テスト。初日は悪天候に見舞われたが、ドライコンディションで行われた2日目は総合3番手につけ、トップとの差もコンマ1秒以下の僅差につけた。
まずは、上々のスタートを切ったと言える石浦だが、本人もアタックラップでは手応えを感じたという。
「(アタックしたラップの)スプーンでギヤが落ちなくて5速のままで回ってしまって、それであのタイムでした。なのでギヤが落ちていたらトップだったかなと思います。最後のラバーがのった状態は悪くないかなと感じましたが、コンディションが良くなるまでのところは他に速いクルマがいたので、いろいろポジティブな内容はありましたが、途中のコンディションのところで課題が残ったので、そのあたりは次のテストで解決したいです」
今年、連覇を目指す石浦だが、近年のスーパーフォーミュラではチャンピオンを獲得した翌年は、あまり成績が上がらず、結果として連覇を達成できないことが多い。しかし、今年の彼にはタイヤサプライヤーの変更が大きな鍵になっている。
今年は昨年までのブリヂストンからヨコハマに変わる。石浦は昨年11月のメーカーテストでトップからコンマ6秒差の総合6番手だったが、今回の鈴鹿では3番手。この変化は、やはり昨年コンスタントに上位フィニッシュを実現したチームの総合力はもちろん、今年からチームの総監督に就任した浜島裕英氏の存在が大きいという。
「ヨコハマタイヤへのマッチングに不安はありましたけど、その辺はチームを含めてセットアップだったりクルマを煮詰めていける自信もあるので、僕たちの強みを生かしていければ良い位置にこれるのではないかな思っていました。昨年11月のテストであまり上位にいけなくて心配はしていましたが、今回エンジニアが用意してくれたメニューがポジティブなものもありましたし、2台でさまざまなテストもできてヨコハマタイヤへの理解も深まったので、順調といえば順調ですね」
「浜島さんも色々アドバイスをくれますし、現場でもヨコハマタイヤの人と直接コミュニケーションをとってくれていて、どうなっているのか聞いてくれたりとか、タイヤのことについていろいろ考えてくれています。浜島さんの経験もすごく役立っています。そういうメリットを次のテストでも活かすことができれば、さらに上にいけるのかなと思います」