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佐藤琢磨、アロンソに「もう少しの辛抱」。マクラーレン・ホンダの飛躍信じる

2016年03月30日 15:51  AUTOSPORT web

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2016年F1第1戦オーストラリアGP フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)
現在インディカーに参戦する佐藤琢磨が、マクラーレンとホンダが上位争いできるようになるのは時間の問題であり、いずれフェルナンド・アロンソはトップの位置に戻ってくると発言した。

 琢磨は2002年にジョーダン・ホンダでF1デビュー、その後BARホンダ、スーパーアグリで走ったが、2008年第4戦の後、チームがF1から撤退すると共にシートを失った。琢磨は2010年から現在までインディカーシリーズに参戦している。

 F1、インディカーのキャリアを通してホンダと強いかかわりを持っている琢磨は、スペインのMarcaのインタビューに答え、マクラーレン・ホンダとアロンソは近い将来、目標とする位置にたどり着くことができると語った。

 2015年F1にマクラーレン・ホンダの伝説のパートナーシップが復活したものの、ホンダは複雑なパワーユニットをうまく機能させることに苦労、アロンソとジェンソン・バトンという優れたドライバーを擁しながら、チームは10チーム中9位に沈む結果に終わった。

 ホンダはマクラーレンにとって最善の選択肢だと思うかとのインタビュアーからの問いに対し、琢磨はマクラーレン・ホンダは必ず再びトップの仲間入りをするとの考えを示した。

「このパートナーシップが復活することに、世界中が興奮し、期待に胸を膨らませていました。過去に彼らは共に成功を分かち合ったからです」と琢磨。

「僕の世代のモータースポーツファンは、このパートナーシップ、そして(アラン・)プロストと(アイルトン・)セナの伝説のバトルを見ながら育ちました。“マクラーレン・ホンダ”のパートナーシップはいつだって偶像的な存在だったのです」

「ですが今、彼らは厳しい時期を過ごしています。技術的な状況は私には分かりません。ただ、昔の仲間であるホンダの技術スタッフたちと今も連絡をとっており、彼らの話では皆が必死に努力しているということです」

「ホンダとマクラーレンは強さを発揮できるはずです。2、3シーズン待ちさえすれば。今シーズン、大きく進歩するといいですね。今年は間違いなく競争力が向上し、来年はさらに前進するはずです」

 イギリスと日本の文化の違いがチームの進歩を妨げているのではないかとの問いに対し、琢磨は両者はいずれその問題を乗り越えるはずだと考えている。

「言葉や文化が違うので、そういう面で間違いなく摩擦はあるでしょう。でも最終的にはすべてを話し合い、違いを理解し、両者にとって何が最善なのかを議論しなければなりません。目標は同じなのですから。イギリス側も日本側も勝ちたいという気持ちは同じなのです。時間が必要です」

「マクラーレンは確固たるチーム哲学を持っています。彼らはいい仕事をする能力があり、新しい事を考えるシステムも持っています。新しい哲学が最初は摩擦を生みますが、最終的にはいい妥協点が見出されるでしょう」

 アロンソはチームがトップの位置に戻るまで辛抱強く待つべきかとの問いに、琢磨はこう答えた。
「はい、そうすべきです。彼はいずれ(トップに)戻ってきます。誰もがその姿を見ることを強く願っているのです」