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ブラック企業を辞めて海外就職した人のツイートが話題 実際どうなの?タイで働く人に聞いてみた

2016年03月28日 17:41  キャリコネニュース

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就職活動や転職活動といえば、まずは日本で行うことを考えてしまいがちだが、海外を視野に入れてみるのもありかもしれない。ツイッターにブラック企業を辞めて海外で就活したという女性が3月23日に、ツイートした内容が話題を呼び、2万5000件を超えるリツイートがされている。

「ブラック辞めて海外で就活したけど、就職紹介会社の人がほぼなんでもやってくれてwordで一枚履歴書書いて書類揃えて何社か面接行くだけで内定三つ貰えたし辞退したらっ『最初に提示した給料より○万上げるので考えて貰えませんか』って言われたレベルだからまじ日本の就活なんだったんだ…てなった」

「休みなくて給料安いブラックで働くよりは万倍マシ」

一連のツイートによると、女性の就職先はタイ。「私英語もろくにできないから収入面でいうと私超底辺だよ……!」と言うが、生活費が安いため、一人暮らしでも余裕はあるそうだ。

「日本にもいい会社はあるし、給料はやっぱ日本の方がいい」ため、海外就職にも良し悪しはあるというが、「間違いなく言えるのは休みなくて給料安いブラックで働くよりは万倍マシ……」と考えを語っている。

これには、「なんだそれ海外行きたい」「海外に流れるわそりゃ…」といった反応があがっていた。だが、実際に海外で働いて大変なことや不安はないのだろうか。キャリコネニュースでは、ツイッター投稿者と同じくタイで働いているというヒトミさん(27歳)に詳しく話を聞いてみることにした。

ヒトミさんは大学を卒業後、大手旅行会社に3年間勤務。法人営業を担当し、企業の社員旅行の企画提案などを行い、添乗員としても業務に携わった。

しかし、常に仕事しか考えていない自分に気付き、退職を決意。退職後、タイで現地採用され働いている日本人の友人からタイでの就職を提案され、「せっかくなら海外で働いてみようかな」と思ったのがきっかけだったという。

履歴書はデータ作成、面接は「お互いが対等」

ヒトミさんは現地の紹介会社に登録し、まずは履歴書と経歴書のデータを提出。人材会社がそれを各紹介先企業に送付するため、会社ごとに志望動機を書くことはなかったという。簡単な英語のレベルチェックをした後は、人材会社が企業とのマッチングや面接のセッティングを行ってくれる。ヒトミさんは30社ほど紹介された中から5社の面接を受け、2社から内定をもらった。

面接回数は基本1~2回で、スカイプで行う会社もあった。今の勤務先は日本にいるときにスカイプ面接で内定が出たが、「自分の目で見て判断したい」と思い現地へ赴き、他の企業の面接も受けて決めた。面接では「今までどのような仕事をしてきて、どのようなスキルを持っているか」ということを聞かれたが、ざっくばらんな雰囲気だったという。

その企業の業務内容をよく知らなければ、面接の場で聞くということもあったそうだ。給与についてもその場で交渉できたといい、「お互いが対等といった感じだった」と振り返る。ヒトミさんは今、バンコクにある日本の専門商社の現地法人で働いている。

英語が苦手でも「飛び込んでしまえばなんとかなる」

ヒトミさんは元々、高校時代にアメリカへの留学経験があった。ただ、海外就職は必ずしも語学に堪能である必要はなく、「飛び込んでしまえばなんとかなる」という。

社内のやりとりは基本的に英語で行うというが、日本から来た駐在員でも英語が苦手な人はいる。そういった人の間には日本語の出来るタイ人が間に立ち、通訳してくれるそうだ。また、ヒトミさんは現在営業を担当しているが、相手は現地の日本企業のため、取引先とのやりとりは日本語で行っているという。ヒトミさんは、「英語よりも、仕事に対する姿勢の方が重要」と語った。

タイで外国人が働く場合、国籍によって最低月給も決められている。日本人の場合、5~6万バーツ(3月28日現在1バーツ3.21円)で、18万円前後になる計算だ。税金は約5000バーツなため、手元には16万5000円ほど残る。バンコクでは3万バーツあれば家賃も含め、「不自由ない生活」が出来るといい、貯金も可能だそうだ。

ちなみに、タイを中心にアジアのニュースを発信しているnewsclip.beによると、2015年のタイ人1人当たりの平均収入は月9330バーツなため、5~6万バーツは高給取りといえそうだ。

残業代が出ない会社が多いため、そもそも残業が基本的にない。旅行会社の頃は終電で帰ることもあったが、今は定時の17時30分に仕事が終わり、土日もしっかり休めるので趣味を楽しむ余裕もあるという。

テロなどの不安要素はあるものの、現在「家族が恋しい」以外はデメリットに感じることはないといい、しばらくはタイで働く予定だという。「仕事のパートナーを見つけたら起業もしてみたい」と将来の夢を語っていた。

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