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「若者が育たない、頑張らない」と悩む取引先の社長 残業代をちゃんと払うようアドバイスしたらまさかの取引停止に

2016年03月26日 10:41  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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労働の対価である給与だが、経営者の中には、出来るだけ安い給与のまま社員に「頑張ってほしい」と考える人もいるようだ。3月23日にあるツイッターユーザーが投稿した中小企業の社長とのやりとりが話題になっている。

投稿者は、取引先の社長から「若者が育たない、頑張らない」と相談を受けた。そこで、残業代や賞与の有無を聞いたところ、社長は「出してない」と答えたため、

「頑張るほど時給換算で手取が減る環境じゃ頑張る人は居ないですよ。今の人は言葉じゃなくて金でしか動きません」

とアドバイスをした。しかし、社長はこの回答が気に入らなかったのか、取引を切られてしまったという。

状況を変えるには「経営者の覚悟」が必要では

投稿者は、以前に他の中小企業にも同じようなアドバイスを行ったことがあるという。その会社ではアドバイスが実践され、残業代や賞与を出すようにした。人件費が増えたからか、その年は経営はギリギリだったものの、「年商が1億弱上がり、翌年からは社員が定時内で全力で作業してみんな残業しなくなった」とのことだ。

その会社は、「結果を残さなかった人を切る」という方法も同時に行ったらしいが、それでも「いい会社になったと思う」と振り返る。今残っている若手の20代の社員も真剣に働いているという。

そのため、「若者が育たない、頑張らない」状況を変えようと思ったら「やっぱ経営者の覚悟みたいなんで決る気もする」と考えを語っている。冒頭の投稿は約7000ツイートされる大きな反響を集め、社長に対して非難の声があがっていた。

「こんな風に金を社員に出さない、改善しない会社はどんどん潰れていって、新規の企業が立ち上がって欲しくなるね」
「現実突きつけられて策練らずに逃げる経営者は、向いてない」

お金をかけずに「スキルの高い弱気なハイエンド人材」が欲しいという会社も

だが、出来るだけ安価で社員を働かせたいと思う経営者は他にもいるようだ。投稿者は、他の中小企業の経営者から、「金をかけずにどうやれば人を使えるんだろう」という相談も受けたことがあるそうだ。

そのときの心境を、今までの中で「一番クソだなって思った」と振り返る。ただ、やはり社員の扱いが悪かったせいか、その後会社はなくなってしまったようだ。

会社役員をしているというツイッターユーザーも1月28日に似たような内容を投稿している。「だれかスキルの高い子紹介してくださいよー」と相談を受けるため、「給料いくら出すの?」と聞き返すと、「お金かかるならいいです」と言うのだそうだ。

「スキルの高い人間が欲しいんだろ?人件費がかかるのは当たり前やん?アホなの?死ぬの?w」
「そもそも人材不足している→人材が社内確保できていない、または人材が逃げていった、という環境事態には目を向けていないのかなぁ、と」

と疑問を呈している。その会社は「都合よく使えるスキルの高い弱気なハイエンド人材」を求めていたというが、ネットでは「こんなやつばっかりだから日本から有能なやつがどんどん外に行くんじゃないの?」と非難の声があがっていた。

経営者にとって、コスト削減を考えるのも必要かもしれないが、むやみに人件費を削れば人材が流出して会社自体が危機に陥ることまで視野に入れることが必要だろう。

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