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トヨタ、新型TS050ハイブリッドを正式発表。2.4リッターV6ツインターボ採用

2016年03月25日 19:31  AUTOSPORT web

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2016年仕様トヨタTS050ハイブリッド
TOYOTA GAZOO Racingは24日、2016年のFIA 世界耐久選手権(WEC)のLMP1クラスに投入する『TS050ハイブリッド』をフランスのポールリカール・サーキットで発表した。

 2014年にチャンピオンに輝くも、昨年はダブルタイトルを獲得したポルシェやアウディといったライバル勢に対し厳しい戦いを強いられたトヨタ。2015シーズンを屈辱の未勝利で終えたチームは、再びチャンピオンを取り戻すべく、2012年以来3代目の新型車両となるTS050ハイブリッドを開発した。

 この日、ポールリカールで公開された『TS050ハイブリッド』は、昨年まで採用していた3.7リッターV8自然吸気エンジンに代わり、2.4リッターのV型6気筒直噴ツインターボエンジンを搭載。8MJへと性能をアップしたハイブリッド・システムとの組み合わせは、新たな冷却系の必要から、ターボエンジンによる大幅アップのトルクに許容するトランスミッションを含めた新パッケージが導入されている。

 減速時のエネルギーを回生するモーター/ジェネレーターユニットも容量を増して引き続き前後輪に搭載、昨年までのスーパーキャパシタに代わるハイパワー型リチウムイオンは、8MJへの対応を機に、ここ数年の顕著な技術の進化を反映しているという。

 また、空力を含めた外観も、2月の体制発表時に公開されたモデルからブラッシュアップ。フロントノーズとフェンダー間は特徴的なウイング形状となるなど、前輪MGUの小型化が車体底部の空気の流れを大きく変え、全体のパフォーマンスを押し上げる一因に。サスペンションの改良も、タイヤの摩耗低減に貢献しているという。

 ドライバーは、5号車にアンソニー・デイビッドソン/セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴をラインアップ。6号車にステファン・サラザン/マイク・コンウェイ/小林可夢偉となる。
 また、今年は正式なテスト兼リザーブドライバーを設けていないが、トヨタ・ヤングドライバーズ・プログラム(TDP)の一員で、今年、ティリエ・バイ・TDSレーシングから欧州ル・マンシリーズとル・マン24時間に出場する平川亮が今後もチームのテストに参加するとしている。