次戦バーレーンGPで昨年の予選システムに戻すという決定が覆され、引き続き新システムが採用されることが決まった。規則変更に必要な全会一致の賛成が集まらなかったためだ。F1上層部は、不評だった新予選を1戦で廃止するのではなくバーレーンで再度検証してから方向性を定めることに決めた。
ある一定時間から90秒ごとにひとりずつノックアウトされていく新予選方式が開幕戦オーストラリアGPで初めて実行されたが、Q3終盤に白熱したタイムアタックが繰り広げられる代わりに、タイヤ不足あるいは温存するチームが続出したことでポールポジション争いに早々に決着がつき、セッション残り数分は誰も走る者がいないままチェッカーが降られる形になった。
F1関係者はこの事態を重く見て、日曜日の午前中に全チームの代表とFIAのチャーリー・ホワイティングが緊急会合を開き、次戦バーレーンで昨年までの方式に戻すことを決めた。しかしFIAや一部チームに新システムを支持する動きもあり、この時期に規則変更を行うには全会一致で合意する必要があることもあって、Q1とQ2は新システムで行いQ3のみ従来の形に戻す、妥協案が採用されるのではないかとの見方が強まっていた。
しかし木曜、F1ストラテジーグループおよびF1委員会の会合においてチームとFIA、FOMなどが協議した結果、全関係者の意見は一致せず、新予選システムが継続されることとなった。
BBCの報道によると、F1委員会でチームに提示されたのは、新システムを継続するか、Q1とQ2のみ新システムを採用(ただしノックアウトまでの時間は延長)しQ3は昨年のシステムを使用するという2案のみで、完全撤廃の選択肢はなかったという。