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「ユーザーと情報とシームレスに繋ぐ」LINEが新戦略を発表

2016年03月24日 23:42  Fashionsnap.com

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カンファレンスの様子 Image by: FASHIONSNAP
LINEが「LINE CONFERENCE TOKYO 2016」を3月24日に千葉県・舞浜で開催し、コミュニケーションアプリ「LINE」のビジネスプラットフォーム化に向けたオープン化戦略を発表した。同日付で、「ショップカード」「Coupon Book」「コマース」の3つの新機能を導入。また、LINEにログインするだけで新規会員登録のプロセスを省略できる仕組みなどを取り入れた「Official Web App」を2016年夏頃に展開を計画する。これら取り組みにより、全てがLINE上で完結する「スマートポータル」の実現を目指すという。

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 「ショップカード」は、財布の中でかさばりがちなスタンプカードや、有効期限切れに気付きにくいポイントをLINEアプリを通じて利用が可能。所持しているカードはリスト形式でまとめられ、現在地周辺のショップカード対応店舗や店舗名を一覧から探すこともできる。「Coupon Book」では、各企業・店舗のアカウントから配信されているクーポンをLINEアプリ上で一元管理。有効期限が迫っているものから順に表示され、リアルタイム性の高い情報を取得できるほか、お気に入り登録することで有効期限切れ前のリマインドにも対応する。日本限定で展開される「コマース」は、「LINE@」のアカウント上で月額、システム利用料ともに無料で、販売・決済手数料4.98%のみでネットショップを運営することが可能。友だち限定で購入可能な商品登録も受け付ける。ログインや会員登録は不要のため、通常のECサイトに比べ高い購入率が見込めるという。3つの機能は今年4月以降、外部のパートナー企業もプラグインとして開発・追加できるプラットフォームとしてオープン化される予定。
 「Official Web App」は、LINEアカウントを連携させることで集客からアクション誘導、リピート促進までアプリ上でシームレスに対応する仕組みで、主にWebサービス運営事業者向けに提供。他のアプリやサービスで必要だった利用登録を省略できる「オートログイン」機能や、商品やサービスの予約・購入・問い合わせ時に必要な個人情報の入力をサポートする「プロフィール+」機能などを揃える。これに加えて「LINE Pay」などの機能と合わせて自社サービスに実装することで、予約から購入までがスムーズになり、コンバージョン率だけではなくリピート率の向上が期待できるという。各機能は、すでに公式アカウントを利用している企業だけではなく、今夏から提供開始予定の月額2万円の新プランでも対応。現時点で、@cosmeや食べログをはじめ、「ディーホリック(DHOLIC)」や「シアタープロダクツ(THEATRE PRODUCTS)」といったファッションブランドや、バイマ(BUYMA)、エアークローゼット(airCloset)といったサービスまで計45社が参画を表明している。このほか、ユーザーからの問い合わせにチャットで対応するシステムや、店内に設置されているビーコンから来店クーポンや店頭の商品情報などのコンテンツをLINEで受け取れる「LINE Beacon」、MVNO事業への参入なども発表された。
 LINEは今年で5周年を迎え、カンファレンスを開くのは2年ぶり。今後は「Closing the distance」をミッションに掲げ、出澤剛社長は「情報や企業・ブランドとユーザーをシームレスに繋げ、スマートフォン時代をより便利に、そして課題を解決していきたい」と述べている。
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