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レギュラー「要介護の方も僕らのネタで手拍子をしてくれた」

2016年03月18日 18:50  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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およそ10年前に子どもから大人まで、幅広い年齢層に人気を博したお笑いコンビ・レギュラー。最近はあまりテレビなどでは見かけないが、実は介護の世界に進出していたという。そんなふたりが抱いている介護業界に対するアツい思いを、たっぷり語ってくれた。 「学生のころから、なぜか地元の友達のお母さんに好かれたり、おっちゃんからも好感度が高くて。50代~60代のディレクターさんからも“松本クンむっちゃかわいい”と言われることもあって大人にウケがよかったんです(笑い)」 話してくれたのは、お笑いコンビ、レギュラーの西川晃啓。松本康太と、耳に残る“あるある探検隊”の持ちギャグでブレイクを果たし、お茶の間の人気者になったのは、10年以上も前にさかのぼる。 最近はあまりテレビで見かけないと思っていたら、実はこのふたり、2年ほど前に130時間にも及ぶ“介護職員初任者研修”(ホームヘルパー2級に相当)を修了していたのだ。 「次長課長の河本さんが岡山県に月イチでボランティアに行かれていて、以前からお手伝いで僕も一緒に老人ホームの施設などを訪問していたんです。中には車イスに座った要介護度の高い方もいたのですが、僕らの“あるある~”をやったら、手拍子でリズムをとってくれたり。 加えて、10年ほど前に祖母が認知症になったときにお母さんが面倒を見ていて、介護自体に興味を持ったということもあって“勉強してみよう”と思ったのが始まりです」(松本) 西川も松本の誘いをふたつ返事で引き受け、'14年の7月から約2か月間、千葉県の介護学校に通いつめた。 「普通の学校と同じように、月曜から金曜の朝から夕方まで授業を受けました。そのときは仕事も少なかったので、マネジャーさんと学校の方々にうまくカリキュラムを組んでいただきました。 テキストで勉強したり、介助の実技をしたり。3回までしか休めないという規則があるんですよ(笑い)。僕らが仕事でやむなく休んだときは、レポート提出で対応してもらいました」(松本) 本格的に勉強をしたふたりは、介護に対するイメージがガラッと変わったと話す。 「最初は若い子たちが介護の勉強に来るものだと思っていたのですが、実際は逆。講義を受けに来ていたのは、50代~60代の方々ばかりで……。自分の両親のために来ていたんです」(松本) 少子高齢化社会が進み、介護への注目度が高まっている昨今。しかし、それにまつわるニュースが増えていくことで現場に悪い影響も。 「“介護者が利用者に対して虐待した”というニュースが流れると利用者が減りますし、ちゃんと仕事をしている介護士の方への風当たりが強くなるらしいんです。汚物処理だったり力仕事も頑張っているのに、疑いの目で見られてしまって辞めてしまう人もいるのだとか」(松本) 悪い側面ばかりが世間に流れてしまうのが、悔しいという。 「認知症の方は、言葉が理解できないこともあり、暴力を振るってしまうこともあるんです。やむをえない場合、家族の承諾を得て拘束しなきゃいけないときもあって。ただ、それを見て虐待かどうかというのは、難しい線引きなんです。だからこそ、認知症についてもっと知ってほしいと思います」(西川)