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フォース・インディア、財政難の噂に「経済力は十分にある」と主張

2016年03月16日 15:51  AUTOSPORT web

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開幕戦オーストラリアGP フォース・インディア ピットガレージ
財政難が噂されているフォース・インディアは、請求への支払い能力と2016年の開発スケジュールで遅れを取らないだけの経済力は十分にあると主張している。

 タイトルスポンサーであるサハラは今シーズンもチームとの提携を続けているが、共同所有者のロイ・サハラは財務上の不正行為を理由にインドの刑務所に収監されている。もうひとりの共同所有者でチーム代表も務めるビジャイ・マリヤもまた、母国で財務上の問題に巻き込まれてはいるものの、チームでの仕事は継続している。

 チーフ・オペレーティング・オフィサーのオットマー・サフナウアーは「我々はF1チームであり、より多くの資金が必要なのは当然のことだ。しかし請求への支払いをしつつ、計画した開発プログラムを進められるだけの資金は確実に得られる。それだけのことだ。最近ではスミノフと長期の契約を結んでいるうえに、FOMからの分配金もあるのでこれが支えになるだろう。その他のスポンサーについても拡大や新規契約、再契約があってこれらにも助けられる」と語る。

 2017年の大幅なレギュレーション改革ではマシンも大きく変更されることになり、そのために2016年のリソースが割かれることになる。状況はこれまでよりも複雑化していると言える。

「注意深く計画を立てるべきだ。来季に過剰な期待をかけすぎて、今季を犠牲にするようなことがあってはならない。(2016年の開発を)早めに切り上げれば2017年にメリットはあるだろうが、2016年のポテンシャルは弱くなる。その逆もまた然りで、いつまでも2016年の開発を続けていては、2017年シーズン開始時に不利になるので良いバランスを探る必要がある。リソースが豊富で並行して試験を行える大規模チームと比較すると、リソースの割り振りは我々にとってより重要性の高いことなんだ」

 財政的に困難であることには間違いないが、チームの過去の運営を振り返ると、状況は「より厳しい状態」になっていた可能性があることをサフナウアーは認めている。

「風洞試験に制限がなく、2機の風洞設備を同時に使用できた頃ならば、1機を2016年用にしてもう1機を2017年用にできただろう。そのままの状態だったら、我々の状況はより悪くなっていた。風洞の使用時間やCFDの使用に制限があるので、大規模チームですら妥協しなければならない。それでも我々に比べれば、そこまで大きな問題にはならないだろう」