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半数以上のドライバーが契約切れ、加熱する来季のF1シート争い

2016年03月14日 11:31  AUTOSPORT web

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ニコ・ロズベルグ(メルセデス)
ウイリアムズの副チームプリンシパル、クレア・ウイリアムズは、今年の「シリーシーズン」(翌年のドライバー移籍の噂話が飛び交う時期)はエキサイティングなものになると予想している。多くのドライバーが2016年末に契約切れを迎えるからだ。
 昨年から今年にかけては、あまり大きな動きがなかったのとは対照的に、グリッド上のドライバーの75%は来季に向けて新たな契約を結ぶ必要に迫られる。ニコ・ロズベルグもそのひとりで、メルセデスが今年末に切れる彼の契約を更新しなかった場合には、過去2年間の選手権ウィナー、メルセデスに空席ができることになる。チームメイトのルイス・ハミルトンは、2018年末までの契約を交している。

 また、キミ・ライコネンのシートにも再び注目が集まるだろう。フェラーリは昨年8月に彼との契約を2016年末まで延長したが、正式に発表されるまではバルテリ・ボッタス、ダニエル・リカルド、ニコ・ヒュルケンベルグなどがライコネンの後任候補にあげられていた。
 このほか上位チームではレッドブル、マクラーレン、ウイリアムズにも空席ができる可能性がある。

「大勢のドライバーが、まだ2017年の契約を結んでいません」と、クレアは英国オートスポーツに語った。
「大人数で繰り広げるイス取りゲームは、かなりエキサイティングなものになりそうです。チームとしては面白がってばかりもいられませんが、何人ものドライバーがチームを移籍するのはファンにとっては刺激的なことでしょう。このところ大きな話題になるような移籍は、あまりありませんでしたから」

 2017年からテクニカルレギュレーションが大幅に変わることを考えると、ドライバーの移籍は一段と大きな意味を持つかもしれない。ウイリアムズのボッタスとフェリペ・マッサも今年末で契約が切れるが、クレアは彼女のチームのラインナップについては、この夏以前に決めるつもりはないと述べた。

「まだメルボルンにも到着していませんし、とりあえず考えているのはバルテリとフェリペがいい仕事をしてくれるのを見たいということだけです。来年に関してはいろいろと状況も変わるので、じっくり様子を見ながら決めたいと思っています。少なくともシーズンの折り返し点を迎えるまでは、ドライバーについて考えることもないでしょう」

 アレックス・リンもウイリアムズのレースシートを争う候補のひとりになるだろう。昨年ウイリアムズは、彼が開発ドライバーとして「期待を上回る仕事をしてくれた」と高く評価しているからだ。リンは今季もチームの開発ドライバーを務めながら、DAMSとともに2年目のGP2シーズンを戦う。

「彼の今年一番の目標はGP2のチャンピオンになることです」と、クレアは語った。
「F1でシートを得るにふさわしいドライバーであることを証明するには、まずGP2で圧勝する必要があります。ウイリアムズとの関係で言えば、アレックスには今年もファクトリーで多くのシミュレーター作業を受け持ってもらいます。ご存知のように、シミュレーターでの作業はシーズン中のクルマの開発においてとても重要なものです」