今季の開催概要発表会には同シリーズへ参戦する全ドライバーが登場した。 日本レースプロモーション(JRP)は13日、今季の全日本スーパーフォーミュラ選手権のシリーズ概要発表会を鈴鹿サーキットで開催した。今シーズンの開催概要が発表されるとともに、参戦する全ドライバーが集結。今期への意気込みを語った。また、今季はレース前の金曜日にも走行セッションが設けられることも明らかとなった。
2014年から“クイック&ライト”をコンセプトとした新シャシーのSF14に、2リッター直4直噴ターボエンジンを採用しているスーパーフォーミュラ。昨年は14年までF1に参戦していた小林可夢偉や、中嶋一貴や世界耐久選手権(WEC)王者のアンドレ・ロッテラーなど国内外から強豪ドライバーが参戦。石浦宏明が参戦6年目にして悲願のタイトルを獲得した。
今季のスーパーフォーミュラでは、オフィシャルタイヤサプライヤーとしてヨコハマタイヤが復帰することに加え、昨年GP2で新記録となるシリーズ7勝を挙げタイトルを手にしたストフェル・バンドーンと、11年に全日本F3チャンピオンとなり、以降はスーパーGTを主戦場としていた関口雄飛が参戦。バンドーンは今季、マクラーレン・ホンダのテストドライバーも務めており、“もっともF1に近いドライバー”とも報じられていることから、スーパーフォーミュラへの注目度は日本国内のみならず、海外からも例年以上に高まっている。
すでに発表されている通り、16年のスーパーフォーミュラは国内6サーキットで全7戦が開催される。予選方式は昨年と変わらず、全戦でノックアウト形式を採用。レース距離も2レース制が採用される最終戦以外は250kmで争われる。
発表会では、JRPの白井裕社長が今季開幕に向けて挨拶。「バンドーン選手の参戦は、ただ単にGP2チャンピオンが参戦するという以上の意味があると捉えています」と述べ、以前から掲げている『スーパーフォーミュラをF1、インディに並ぶ3大フォーミュラのひとつとする』という目標に近づいているという考えを明かした。また、例年シーズン後半戦に向けてエンジン仕様の変更が行われているが、今年は「より大きな出力アップを目指した新バージョンを投入」する予定であることも発表された。この“後半戦仕様”に関する詳細は後日アナウンスするということで、続報に注目だ。
その後、各チームの監督とドライバー陣が登場し、今季の意気込みを披露。今年はタイトル防衛に挑む石浦宏明は「こういったメンバーが集まって、とてもハイレベルなシリーズになると思いますし、彼らとレースができることにワクワクしています」と語った。
「世界中から注目されるシリーズになってきていると思うので、僕らも全力で熱いレースをして、シリーズ全体を盛り上げるためになんでもやっていきたいと思っています。みなさんもぜひ、サーキットに来て応援して下さい」
発表会の最後には中嶋悟JRP会長が登壇。「今年はバンドーン選手、関口選手という新人がふたり入ってきました。また、これまでにタイトルを獲った5人のドライバーもいますので、ますます厳しい戦いが始まるのではないかなと思います。ここに居る者すべてが力を出し切って、素晴らしい迫力あるレースをお見せできると信じています」と締めくくった。
なお、今季もシリーズ全戦の予選・決勝をスポーツ専門テレビ局のJ SPORTSが生中継し、第3戦富士では昨年好評だった終日生放送を実施することも明かされた。BSフジで放送されているミニドキュメンタリー番組『スーパーフォーミュラ Go On!』やフジテレビCS放送の『スーパーフォーミュラTV』も引き続きオンエアされる。そのほか、時期などは未定だが、ライブタイミングアプリ『SUPER FORMULA App.』の無料配信も計画されている。
また、今回の開催概要発表会では触れられなかったが、今季は予選日前日の金曜日にも走行時間が設けられることも判明した。これは同日、鈴鹿サーキットで開催された『2016 モータースポーツファン感謝デー』で、中嶋JRP会長が語ったもの。具体的なセッションの長さなど詳細は不明だが、こちらの続報にも期待したい。