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「東京から日本の古着ファッションを世界に」"ストライプ"の新業態「レベッカ ブティック」原宿にオープン

2016年03月12日 19:32  Fashionsnap.com

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左:赤澤える 右:石川康晴社長 Image by: Fashionsnap.com
ストライプインターナショナル(旧クロスカンパニー)が3月12日、新ブランドとなる古着中心の業態「レベッカ ブティック(LEBECCA boutique)」の1号店をラフォーレ原宿にオープンした。アートディレクターにはヴィンテージショップ「グリモワール(Grimoire)」の十倍直昭代表、ディレクターにはファッションブランドのPRディレクターなどを務める赤澤えるを起用し、店舗だけではなくECも並行して展開することで、ストライプインターナショナルの石川康晴社長は「東京から世界へ、日本独自の古着ファッションを拡散していきたい」と話す。

旧クロカンの古着業態1号店オープンの画像を拡大

 レベッカ ブティックは、「最近の原宿には色味がなく、危機感を覚えた。ストリートに個性を復活させたい」(赤澤える)との考えから、日の丸の赤をキーカラーにした「TOKYO RETRO」がコンセプト。全体の約7割を占めるヴィンテージ商品は、欧米だけではなく国内からもバイイングすることで「多彩な色味が使われていた昭和のファッションの要素を取り入れた」という。残り3割を構成するオリジナル商品は、欧米のヴィンテージアイテムをベースに、日本人の体型に合うサイズ感を意識。アイテムカテゴリーはワンピースを多く取り揃え、客単価は約1万円を想定する。「将来的には路面店も出せたら」と話す赤澤は、「日本の企業がやる日本の古着屋として、日本人に似合うものを提案していく」と意気込む。
 レベッカ ブティックは店舗で働くスタッフも特徴の一つ。モデルや女優、ミュージシャンなどを志す女性で構成し、インフルエンサーとしての役割を担う。スタッフたちはECストアのモデルも兼務。彼女たちの発信力を活かすと共に、カメラマンを含めた人材を極力内製化させることで、ECの販売比率は全体の2割まで高める計画。
 ウィメンズ・カジュアルの有力企業が古着軸の業態を手がけるという挑戦について石川社長は、「ウィメンズのヴィンテージ市場は伸びている。(2次流通業を展開する)EC大手や新興企業もあるが、女性に焦点を当てたサービスでは、これまでウィメンズ衣料を手がけてきた強みを活かすことができる。近年の原宿は発信力が薄まってきているように感じるが、古着をお洒落に着こなすことができるのは日本人ならでは。(そういった文化を)東京が引っ張っていき、世界へ発信していかなくては」とコメント。女性向けのヴィンテージアイテムに定評があるグリモワールと組むことで、質の良い古着の供給を確保するだけではなく、イベントを通じたコトの発信にも力を入れる。グリモワールが行ってきたヴィンテージ・マーケットの拡大版を11月にラフォーレ原宿の後援で実施することを計画。アートディレクターの十倍は「海外のイベントからインスピレーションを得た。ヴィンテージ店舗の出店やフリマだけではなく、フードコート、音楽ステージも含めたフェスのような内容にしたい」と構想を語る。
■レベッカ ブティック場所:ラフォーレ原宿 4F