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いまさら大学の就職課? いえいえ、ナビサイトとは違った「メリット」があるのです

2016年03月11日 14:41  キャリコネニュース

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今や何らかの就活ナビサイトにアカウントを持っている就活生が大半でしょう。情報を集める手始めとしては有効な手段ですが、大勢の人が群がるところにはありきたりの情報しかないもの。「ちょっと変わったところからも情報を得たい」という人におすすめなのが、大学の就職課です。

特に上位校では「就職課に行ったことがない」という就活生が少なくないようですが、もったいない話です。ナビサイト上ですぐに満席になってしまう企業が、学内で説明会を開いていることもあります。ぜひ一度のぞいてみてください。(文:河合浩司)

「ブラック企業」を弾いてくれないナビサイト

上位校の学生が就職課を利用しない理由は、「学歴フィルター」で弾かれることがないため、ナビサイトを使っていれば内定が取れるはず、と安心しているからでしょう。就職課の指導の稚拙さを見抜ける学生も多く、このような結論に至るのも無理はありません。

しかし、いくら上位校の学生とはいえ、就活戦略の失敗や企業との相性もあって、内定が得られないこともあります。そういう心配のある人は早めに就職課をのぞいて、ナビサイト以外の相場を見ておくことは有益です。

就職課を勧めるもうひとつの理由として、就職課が「ブラック企業」をフィルタリングしてくれることが期待できるからです。企業から料金をもらって求人情報を掲載するナビサイトは立場上、ブラック企業から掲載依頼があっても断ることができません。

ナビサイトを見ていると、社会人の感覚として「ここはどう考えても掲載すべきじゃないだろ…」という企業に当たることがあります。こういった企業ほど金払いがいいので、運営会社からすると断れないのでしょう。しかし、就職課は企業からお金をもらわないので、学内での選別が可能です。

「親のクレーム」を受けて優良求人を選別

とある就職課の職員から聞いた話ですが、「ブラック企業」から求人があった際には、とりあえず受け付けはするものの、学内で掲載しないこともあるそうです。「この業界にうちの学生を行かせるわけにはいきませんから」という本音も教えてくれました。

就職氷河期には大学のキャリアセンターの職員が、学生の就職率をあげるために「ブラック企業入り」を阻止しなかったという話がありますが、そんな話も今は昔。いまは売り手市場ですし、定着率の方が問題になるくらいなので選別は厳しくなっています。

「内定取り消し」などの過去のトラブル記録を残す就職課もあり、「ネットではあまり情報がないけど、地元ではブラックで有名」という企業情報を持っている就職課の職員に会ったこともあります。大学の方針として、一部の金融業界や飲食業界などから求人を受け付けないところもありました。

飲食業界については「そこまで厳しくしなくても」と思いましたが、職員によると「親御さんからクレームが来るから」。大学まで行かせたのになぜ、というクレームが来ると苦笑しながら話してくれました。就活課は、そのような親のプレッシャーも受けているのです。

中堅・下位校でも有益。苦戦したときには是非顔を出して

就職課に集まる情報は、もちろん中堅・下位校の学生にとっても有益です。ナビサイトに求人広告を出していなくても採用実績がある企業や、地元の優良中小企業に関する情報などが集まっているからです。

就活に苦戦したときには、ちょくちょく顔を出していると偶然の出会いが生まれることもあります。「あ、そうそう。ちょうどこういう企業から求人があったところなんですが」という偶然のきっかけで、入社が決まる人もいるものです。

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