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都内家賃2万円!たった2畳の格安物件に住む若者の実態 起業のため貯金額1000万円を目指す

2016年03月10日 07:41  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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3月3日の「ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)で、思わず息を呑むような環境で生活する若者が紹介されていた。

「激狭22歳男性『2畳の格安物件』に住む理由」と題されたこの特集。短いVTRながらかなりのインパクトがあったため、今回是非こちらでも紹介したい。(文:松本ミゾレ)

夜は極セマ部屋でプログラムの勉強、目標はFacebookとLINE

東京23区内の山の手線沿線の某駅近くに、その若者は生活している。今回登場する、現在22歳の若い男性の仕事は配管工。毎朝6時には仕事に出て、20時頃に帰宅してくる。

若者が住む2畳1間のワンルーム。取材スタッフはこの部屋にカメラを入れるも、あまりの狭さに絶句する。無理もない。ただでさえ狭いこのワンルームの中には、衣類の収納されたダンボールにマットレス、冷蔵庫などの家電が犇いていたのだから。彼は昨年9月から、この狭い部屋で生活しているという。

さて、いくら狭い部屋とはいえ、生活する上では家賃はどうあっても発生する。この若者の暮らすワンルームの場合、その賃料は2万円。しかも光熱費、通信費もコミコミである。うん、安い。安いけど……。

ともかく当の若者は、既にこういう生活も甘んじて受け入れているようだ。しかし一体、どうしてこんな環境に我慢できるのだろうか。

「プログラムをしています。FacebookだったりLINEだったり、多くの人に日常的に使ってもらえるものを作るのが目標です。そのために必要なスキルをつけるため、勉強をしてます」

なんとこの若者、昼間は配管工として汗みずくで働いて、帰宅してからは狭い部屋に設置した2台のノートパソコンを立ち上げ、SNSツールを作るための勉強をしていたのだ。しかも将来的には、IT関連の分野での起業を夢見ているという。

月収は40万円、そのうち30万円を貯金に回す逞しさ

VTR終盤では、彼が毎月の収入をどうやりくりしているのか説明された。毎月の収入はおよそ40万円弱。このうち、食費や生活費で5万円を消費し、家賃で2万円がなくなる。さらに彼の場合、過酷な労働に耐えうる体を作るため、毎月3万円を、プロテイン代として消費している。

残るは30万円だが、僕はてっきり、ここからいくらかを遊興費に計上するものだと思っていた。ところがなんと、この若者は残った30万円を、毎月の貯蓄に回していたのである。これにはもう感服してしまった。起業に必要な1000万円を貯めることが目標だ。

彼の人生設計は綿密だ。恐らく、稼いだお金は夢を実現するための大事な資金であって、1円たりとも無駄にはできないと考えているのだろう。IT関連の起業を志す上で、スキルを磨き、そして資金調達まで自前でやってしまおうという行動力を、自分よりもかなり年下の若者が秘めていることについて、頭が上がらない。

人間、夢を抱くことは簡単なんだけど、そこから実際に行動に移せる人はそう多くない。しかし、実際に行動を起こせる人間というのは、ここまでストイックに目的のために邁進できるとは……。

若いことを考慮しても、これほどのバイタリティを持っている人物を見ていると、是が非でも夢を叶えてもらいたいと思ってしまう。こういう苦労をする人が、報われる世の中でなければならない。

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