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不評のF1新予選制度、ドライバーに加え元王者も否定的

2016年03月09日 16:41  AUTOSPORT web

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2015年アメリカGP ピットレーンに並ぶマシン
2016年開幕戦からF1予選システムが変わることに多くのドライバーたちが反対の声を上げているが、元F1チャンピオンで現在ルノーのアンバサダーを務めるアラン・プロストも否定的な発言を行った。

 2月23日、F1ストラテジーグループとF1委員会の会合において、予選システムを一新することで同意がなされた。Q1、Q2、Q3それぞれである一定時間を過ぎた後、タイムシート最下位のドライバーをひとりずつ脱落させていくというシステムで、開幕直前の変更ということもあり、ドライバーたちからは反対意見が出ていた。しかし4日の世界モータースポーツ評議会会合の後、FIAは新予選方式を承認したことを発表、これが開幕戦オーストラリアから導入されることが明らかになった。

 何人ものドライバーたちが、ファンにとってシステムが複雑すぎるとの懸念を示し、昨年までのやり方に何の問題もないにもかかわらず変更する理由が分からないとも発言している。

「あまりに複雑でファンには理解できない。僕らが見ても複雑だと思うんだから、ファンにとってはどんどん分かりづらくなっていくと思う」とセルジオ・ペレス。
「今(まで)の予選はとてもいい。変える理由なんてない」

「予選を変えるなんてすごくおかしいと思う」とバルテリ・ボッタスも言う。
「誰かが不満を言っているのを一度も聞いたことがない。別にどんなシステムでも僕は構わないけど、(変更することに)何の意味があるのか分からない」

「そもそもこれを試してみる必要はないと思う」とハミルトン。
「完全に時間の無駄だよ。何も効果はないだろう」

 ベッテルも「僕は個人的に新しい予選が好きではない」と述べている。
「ドライバー全員を代表して言おう。あれが好きなドライバーはひとりもいない」
「これまでの予選のどこが悪いのか、なぜ変えなければならなかったのか分からない」


 現役ドライバーたちに加え、プロストも新システム導入に賛成でないことを明らかにしたとAUTOWEEKが伝えた。
「(新システムは)導入されないと思う。導入されないことを願うよ」とプロストはSpeed Weekに対して述べたということだ。

「私はすべての状況を知っているわけではないので、批判はしたくない。F1の何かを変えたいと皆が思っているようだ。だがひとつのエリアだけを変えても、全体のパッケージから見るとほとんど変化はないんだ」