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ネットで「腕時計」購入したら写真と違う商品が届いたーーどう対応したらいい?

2016年03月08日 10:42  弁護士ドットコム

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「ネットで高級時計を買ったら、写真と全然違うのが届いたんだが、どうしたらいい?」。大手掲示板サイトに2月中旬、このような投稿がされて話題になった。


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投稿主が購入したのはドイツの時計メーカーの腕時計だという。インターネットの通販サイトなどで、20万円前後の価格で販売されている。白い文字盤で若者向けのデザインがほどこされている。



ところが、ネットショップから送られてきたのは、同じメーカーの腕時計だったが、文字盤がクリーム色で、年齢層高めのデザインのものだった。投稿を見た人からは「おっさん臭い」「おじいちゃん付けてそう」といったコメントが付けられている。



投稿主は苦情メールをネットショップ側に送ったが、まったく返信がない状況だという。この投稿内容の真偽は不明だが、もし今回のようにインターネットで商品を購入して、写真と違う商品が届いたら、どう対応すべきなのだろうか。福村武雄弁護士に聞いた。



●契約を解除して、返金を求めることができる


たとえば、「クーリングオフ」は使えるのだろうか。



「今回のケースは、インターネットでの通信販売ということですので、特定商取引法の『クーリングオフ制度』は利用できません。



通信販売は、訪問販売などと異なり、クーリングオフが規定されていません。これは、通信販売の場合、訪問販売や電話勧誘販売のように『不意打ち』として商品購入の勧誘を受けることがないため、あらかじめ熟慮したうえで、購入申し込みすることができるという違いがあるからです」



では、今回のようなケースでは、どのように対応すればいいのだろうか。



「今回のケースは、通販サイトで購入申し込みした時計と異なる時計が送付されてきたということです。そもそも、店舗側が契約上の債務(購入申し込みのあった時計を提供する義務)を履行していません。



したがって、まず店舗側に対して、本来送付すべき時計を送るよう請求します。それでも、店舗がこれに応じない場合、債務不履行を理由に契約を解除して返金請求をおこなうことになります」



今回のケースでは、同じメーカーの別の時計が送られてきていたが、それでもそんな請求ができるのだろうか。



「同一メーカーの時計であっても、画像や時計の型式番号等で特定している時計と異なるものである以上、契約の対象外の商品です、購入者側が『この時計でも良い』と追認したというような事情がない限り、結論に変わりありません」


福村弁護士はこのように述べていた。


(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
福村 武雄(ふくむら・たけお)弁護士
平成13年(2001年)弁護士登録、あすか法律事務所所長
関東弁護士連合会・消費者問題対策委員会元副委員長、埼玉弁護士会消費者問題対策委員会元委員長、安愚楽牧場被害対策埼玉弁護団団長

事務所名:あすか法律事務所
事務所URL:http://www.asukalo.com