2016年からスーパー耐久のST-Xクラスに参戦することになったHubAuto Racingは8日、今季参戦体制を発表した。まだデリバリーが少ない新GT3カーのフェラーリ488 GT3を投入し、充実のドライバーラインアップで戦いを挑む。
HubAutoは、台湾の台北に本拠を置くスーパースポーツカーのディーラー。モータースポーツに積極的に参戦しており、GTアジアやアジアン・ル・マンなどで着実にその印象を残しているが、ついにスーパー耐久にも挑むことになった。
チーム名は『HubAuto Racing』で、昨年お披露目されたばかりの最新GT3カー、フェラーリ488 GT3を投入。すでにマシンはフィオラノでシェイクダウンされ、台湾に到着している。マシンはイエローとシルバー、ブラック、パープルというカラーリングに彩られることになる。
ドライバーには、HubAutoのモーリス・チェンをAドライバーとして迎え、吉本大樹、坂本祐也というGT300のトップドライバーがサポートする。開幕戦の第4ドライバーには、アジアン・ル・マンでも実績を残すオリー・ミルロイが加わる。近年のスーパー耐久ではアマチュアが必ず参加しなければならず、その分プロに要求されるものも多くなっている。ドライバーたちを束ねるのは、スーパーGTでもお馴染みの小林敬一監督だ。
また、メンテナンス体制も強力なものが敷かれているとのことで、初年度からトップを狙う実力は間違いなくありそう。今回の体制構築には吉本が関わっており、「想像していた以上にいろいろな苦労はあったものの、たくさんの方々にも助けていただき、発表にこぎつけることができました」と語る。
Aドライバーを務めるモーリス・チェンは「私にとって日本のシリーズ戦にフル参戦するのは今回が初めてとなります。スーパー耐久シリーズに参戦することを非常に楽しみにしています」とS耐参戦への期待を語った。
「トップレベルのクルーと最先端のレーシングマシン、日本人プロドライバーの吉本選手、坂本選手、そしてイギリス人プロドライバーのオリー選手とともに戦えることを誇りに思います」
外国車はもちろん、日本車の人気も高い台湾は近年モータースポーツが盛んで、アジア圏でもトップクラスの実力をもつチームを続々と構成している一方、ハイレベルな日本のチームやドライバーと交流し、多くを学ぼうとしている。今回のHubAutoの参戦も、アジアとの交流という意味で非常に注目度が高い。フェラーリのポテンシャルとともに、実戦が大いに楽しみなチームだ。