F1商業面のボス、バーニー・エクレストンが「今のF1は最悪」であると酷評したことを、ダイムラーのチェアマン、ディーター・ツェッチェが強く批判した。
2月末、エクレストンは、2017年のF1レギュレーションに関して結論が出ず、いまだに全関係者の合意が達成できずにいること、またメルセデスがこの2年圧倒的な強さを示していることへの不満を示した。
「チームのほとんどが短期的に自分たちの利益になることしか考えていない。ほとんどの人々にとって長期的というのは2戦か3戦のことなのだ」とエクレストンが述べたとFox Sportsが伝えた。
「その結果、F1は今、かつてないほど最悪の状況になっている。私なら金を払って家族をレース観戦に連れて行ったりしない。絶対にね」
「ルイス・ハミルトンがポールを取ってレースに勝つ可能性が高い。そしてもう一台のメルセデスが表彰台に乗るのだ。それが分かっているのに(見たって)何の意味がある?」
Telegraph Sportは、エクレストンが「今年も去年と同じになっても、メルセデスは優れたPR効果など一切得られない。むしろ逆だ。フェラーリが愛されるのはフェラーリだからだ。誰もメルセデスを愛しはしない」と述べたと伝えている。
エクレストンとメルセデス、特にメルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフとの関係はよくないものと見られている。
ツェッチェ会長は、エクレストンの「今のF1は最悪」という発言はF1にとってマイナスになるとして批判した。
「CEOを務め株式を所有している人間が、自分の商品に関してそんな発言をするなんて理解できない」とツェッチェ会長はポルトガルでの新型メルセデス発表会に出席した際にコメントした。
「私ならジュネーブ・モーターショーの壇上で、『私はメルセデスになんて乗らない。皆さんもやめた方がいいですよ』なんて言ったりしない」
「彼がそう感じているなら、セールストークとして話すのではなく、どう変えるべきかを関係者との間で話し合うべきだ」