先日、
VR(バーチャルリアリティ)の技術を活用した“コカ・コーラ”のユニークなプロモーションについて触れたが、VRというとどちらかといえば“バーチャルな視覚的体験”にフォーカスしたものが多い。
「Ultrahaptics」ではさらに一歩進め、
“バーチャルな触覚的体験”を実現しようと取り組んでいる。
・中空に浮かべた手に、“バーチャルの触覚”を感じさせる
イギリスのブリストル大学の開発チームが手がけるこの技術は、
中空に浮かべた手に“触覚”を感じさせるというもの。ユーザーの手に
特殊なグローブを着用させる必要はなく、手そのものに感触を与えるという。
・“超音波”を活用
「Ultrahaptics」では
約40センチメートル四方ほどの大きさの、特殊なトランスデューサー(エネルギー変換器)デバイスを使う。デバイスには
“超音波”の技術が用いられており、
64もの超音波発生器が格子状に設置されている。
これが力場を発生させ、上空にかざした手に反応し、
空気圧の波を上向きに送ったり、細かく振動したりして、ユーザーの手にさまざまな感触、“触覚”を感知させるという仕組みだ。
・「Leap Motion」と連動させ、広がる可能性
国際家電見本市「CES 2015」でお披露目された際には、
ジェスチャーコントロールツールとして注目を集める「Leap Motion」を併用したプロモーションを展開。
はじける泡の視覚グラフィックと連動し、泡のバーチャルな触覚を感知できるようにした。
超音波による“バーチャル触覚”は、ゲームやエンターテイメント分野の可能性を大きく広げたり、目の不自由な人をサポートする医療、福祉サービスへの応用など、これからの展開が期待される。
Ultrahaptics