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フェラーリのサーキット走行専用モデル『FXX K』が日本初走行を披露

2016年03月06日 11:51  AUTOSPORT web

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5日、鈴鹿サーキットを走行したフェラーリFXX K
5日、鈴鹿サーキットで年に1度のフェラーリオーナーイベントである『フェラーリ・レーシング・デイズ』が開幕。ハイブリッドシステムを搭載したサーキット専用走行モデル『FXX K』が日本で初走行した。

 FXX Kは世界限定32台で販売されたフェラーリ初の“KERS”搭載モデルで2014年12月にデビューしたもの。サーキット走行専用に設計されているが、レースへ参戦する予定などはなく、ホモロゲーションやレギュレーションの制約を受けないため、各パーツが一切の妥協なくデザインされている。特に空力面ではフロント、サイド、リアのみならずアンダーボディの空気の流れまで徹底的に考え込まれた作りになっており、時速200kmで540kgというダウンフォース値を達成しているほか、電子制御デパイスも多数採用されている。心臓部のエンジンは6.3リッターV12エンジンに回生システムも加わり、最高出力はなんと1050cv。タイヤはピレリのP-ZEROスリックタイヤが装着され、まさにサーキットを走るためだけに生まれた究極の1台だ。

 フェラーリ・レーシング・デイズ開催中はF1マシンが走行することもあり、朝から多くのフェラーリオーナーに加え、熱心なレースファンたちもサーキットに集結。日本では初となるFXX Kの走行をグランドスタンドをはじめ、各コーナーでも見守った。

 今回は『XXプログラム』という走行枠が午前と午後で40分ずつ設けられており、赤・青・白のFXX Kが4台と白のFXXが1台、あわせて5台のスーパーカーが登場。エンジンに火が入ると、NA時代のF1マシンを彷彿とさせる迫力あるサウンドを響かせる。走行も迫力満点で、特にメインストレートでは国内外で活躍するレーシングカーに匹敵する加速力をみせたほか、コーナーでも妥協なく作られたエアロダイナミクスが威力を発揮。S字や逆バンクでもマシンの挙動が乱れることはなく、パフォーマンスの高さをみせつけた。

 さらに午後のセッションでは元F1ドライバーのマルク・ジェネも登場し、マシンのパフォーマンスを最大限に引き出す走りで鈴鹿を駆け抜け、ファンを魅了した。今回は走行時間が長いということもあり、訪れたファンも日本初上陸の“跳ね馬”の走りを堪能していた。なお、フェラーリ・レーシング・デイズは6日も開催され、2回走行を行う予定となっている。

(Tomohiro Yoshita)