レッドブルF1のチーム代表クリスチャン・ホーナーは、FIAは現レギュレーションを進展させられないのであれば、インディペンデント・エンジン案を再考するべきだと言う。
メルセデス、フェラーリ、ルノー、ホンダの4マニュファクチャラーが供給価格の引き下げと全チームへの供給保証に応じたことにより、インディペンデント・エンジン案は保留状態となっていた。先週火曜日(2月23日)、FIAはコスト、パフォーマンス、エンジン音とPU供給に関して大幅な進展が見られたと発表。しかし新レギュレーションは最終決定には至っておらず、4月30日に設定された期限に向けてさらなる協議が必要だ。
もしメルセデスやフェラーリが変更に賛成せず、合意に至らなかった場合どうなるかと聞かれたホーナーは「FIAはインディペンデント・エンジン案を再考することになるだろう。可能性は低いが、あり得ない話ではない」と英国オートスポーツに答えた。
メルセデス、フェラーリ、ホンダからパワーユニット供給を受けることに失敗したレッドブルは、もう1シーズンをルノーとともに過ごすこととなった。ホーナーは、レッドブルには来年に向けてのオプションがあると言うが、マニュファクチャラーの新規参入が期待できないことを考慮すると、状況は限定的だ。
昨年F1参入およびレッドブルとの提携が噂されたフォルクスワーゲン・グループは、今週に入ってF1参戦を繰り返し否定している。
「我々のオプションは比較的限定されていて、かなり分かりやすいものだ。事態がどう動くかに注目していく。2017年に参入してくるマニュファクチャラーはない。2017年に(参入するには)明らかに遅すぎる」とホーナー。
レッドブルが今シーズン以降も継続してカスタマーの立場を強いられるかどうかを聞かれたホーナーは、冷静を保ちつつ以下のように述べた。
「レギュレーションは、ワークスチームもカスタマーチームも同じ装備であることを義務付けている。2010年、ルノーがまだワークスチームを保有していた時代に、我々はカスタマーチームとしてチャンピオンを獲得した」
レッドブルが独自のエンジン・プログラムを持つことについては「エンジン・マニュファクチャラーになることはレッドブルの本業ではないので、まったくナンセンスだ」と、一蹴した。