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シャネルやバレンシアガなど パリから初公開を含むオートクチュール約70点が来日

2016年03月03日 21:13  Fashionsnap.com

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「第3章:贅沢なエレガンス」の展示風景 Image by: FASHIONSNAP
三菱一号館美術館が、3月4日にスタートする展覧会「PARIS オートクチュール―世界に一つだけの服」の内部を公開した。パリ市立ガリエラ宮モード美術館の館長オリヴィエ・サイヤール氏の監修で、「シャネル(CHANEL)」や「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」「バレンシアガ(BALENCIAGA)」など19世紀後半から20世紀に制作されたオートクチュールが来日。初公開を含む73点の作品が揃い、「彫刻のように並べた展示デザインも見どころ」(三菱一号館美術館 高橋明也館長)という。会期は5月22日まで。

パリからオートクチュール約70点が来日の画像を拡大

 今回の展覧会は、2013年3月から7月までパリ市庁舎で開かれた展覧会に高橋明也館長が実際に訪れ、日本での開催を希望したことで実現。8つの章を用意し、三菱一号館美術館の設計に合わせて展示内容を再構成したという。
 第1章では19世紀のオートクチュールの発明にフォーカスし、オートクチュールの創始者シャルル=フレデリック・ウォルトの作品をはじめ、クリスチャン・ラクロワがウォルトにオマージュを捧げたアンサンブルなどを展示。第2章は「コルセットの終焉から『狂乱の時代』のジュエル・ドレスまで」と題し、マドレーヌ・ヴィオネらによるコルセットのないドレスや、ポール・ポワレが1910年頃に発表した香水瓶などを公開する。第3章ではエルザ・スキャパレリやピエール・カルダンらアートに接近した1930年代の作品を揃え、戦争に直面した1940年代にフィーチャーする第4章ではシルクに代わる素材を使用したドレスが登場。第5章は50年代のファッション写真にも焦点を当て、第6章ではクリスチャン・ディオールの「ニュールック」などを紹介する。第7章から第8章にかけては「モードの主役」がオートクチュールからプレタポルテに移行した1960年代から現在までを特集。クレージュがオートクチュールで初めて発表したミニスカートのドレスをはじめ、ココ・シャネルとカール・ラガーフェルドがそれぞれ手がけた「シャネル」や、ラフ・シモンズによる「ディオール」など新旧の対比も楽しめる内容にした。
 バレンシアガなど作りが繊細なドレスはガレリア宮から外に出すことは滅多にないという。しかし今回の73点のうち20点はパリで展示されなかった作品で、貴重な作品が数多くそろった。監修を務めたオリヴィエ・サイヤール氏は「東京はパリと並ぶファッションの都。ここで展覧会を開けてとても名誉だと思う」と喜びを示している。
■PARIS オートクチュール―世界に一つだけの服会期: 2016年3月4日(金)~5月22日(日)会場:三菱一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)開館時間:10:00~18:00※祝日を除く金曜、展覧会会期中の最終週平日は20:00まで休館日:毎週月曜日(祝日と5月2日、16日は開館)
三菱一号館美術館 公式サイト