レッドブルのダニエル・リカルドは自身を「かなり完成されたドライバー」だと感じているが、明暗の分かれた2シーズンを過ごした今、「鈍感」ではありたくないという。
リカルドはトロ・ロッソで経験を積んだ後、2014年にはレッドブルに加入しトップレーサーの一員となった。加入初年度には初優勝を含む三度の勝利を手にして、より経験豊富なチームメイトのセバスチャン・ベッテルを上回ることもあった。
しかし2015年序盤にはレッドブルのシャシー性能が平均以下だったうえに、ルノー製パワーユニットのパワー不足と信頼性の不確かさも相まって、リカルドは好調を維持することができず、同年は2度の表彰台を獲得するにとどまった。
「多くの経験をしたおかげで、より物事に感謝するようになった。2014年は表彰台や優勝を獲得できたことに感謝していた。昨シーズンつらい1年を過ごした後、良い瞬間には以前よりもっと感謝するようになった。トップチームの一員であるという、F1における今のポジションもありがたい。今の自分はかなり完成されたドライバーだと思う。常に学び、進化を続け、『鈍感』にならないようにしたい」とリカルドは語る。
昨年フェラーリ移籍の噂が流れた際には「光栄だ」とコメントしたが、今シーズンは中盤まで2017年のことは考えないと言う。
「そんなに先のことまでは考えていない。色々なことが起こり得る状態で、そこまで先は見据えない。シーズンが始まって、自分がいるべき正しい位置にいることを確認したい。2017年以降のことは、今季が中盤に差し掛かった頃に考え始めよう。今はレースのことだけを考える。僕が過ごしたレッドブルでの2年間は、かなり異なる2年間だった。浮き沈みがあり、多くの物事をともに乗り越えてきて、今はそれなりに安定している。同じエンジニアと仕事をすることになっており、今年は良い1年になりそうだからワクワクしているよ」と、来期以降の動向については明言を避けた。
今週行われている最後のプレシーズンテストでは1日目(1日)と3日目(3日)をチームメイトのダニール・クビアトが担当し、リカルドは水曜日(2日)と金曜日(4日)にRB12のステアリングを握る予定となっている。