1日から行われている第2回のプレシーズンテストで、新しい予選フォーマットのシミュレーションを行う案があったと、英国オートスポーツが報じている。
先週火曜日にジュネーブで開かれたF1委員会の会議で、今季開幕戦のオーストラリアGPから「ノックアウト」方式の新しい予選フォーマットを採用することが決まった。その会議の席上、新方式を細部にわたって理解するため、第2回バルセロナ・テストの4日間のどこかで「リハーサル」を行ってはどうかとの意見が出されたという。しかし、バルセロナでリハーサルを行う場合、参加する台数は11台(各チーム1台)のみとなることもあり、討論の末にこの案の実施は見送られた。
また、FIAが予選フォーマットの変更を発表した直後には、バーニー・エクレストンが計時ソフトウェアの準備が間に合わないことを理由に、5月のスペインGPまで先送りもやむなしとの見解を示している。
既報のとおり、新予選フォーマットはQ1からQ3までの各セクションで、90秒ごとにその時点で持ちタイムが最も遅いドライバーが脱落していき、最後まで勝ち残った者がポールポジションを得るというものだ。F1委員会での採決では、エクレストンがプロモーターの代表者たちの支持を集めており、チーム側も賛成票を投じざるをえなかったという。
しかし、英国オートスポーツの取材によれば、その後も舞台裏では新予選フォーマットについて様々な意見が交わされている。しかも当初より反対意見が勢いを増しつつあることから、実施は来季からになる可能性もありそうだ。
フェラーリのセルジオ・マルキオンネ社長は、この新フォーマットについてはさらに慎重な検討を要すると述べている。先週の会議ではフェラーリも採用に賛成したものと見られるが、マルキオンネの発言を聞くと、どうやらそのスタンスは揺らぎ始めているようだ。
「この件については、もう少し深い論議が必要だと思う。これまでのやり方を完全に覆す形にはならないように、慎重に考えて決めるべきだ」と、マルキオンネはジュネーブ・モーターショーの会場で語った。
「フェラーリがバーニーの提案を支持するかどうか、ここで明言はできないし、私には全チームが揃って支持するとも思えない」