トップへ

トラブル時でも冷静に対処する3つの心得

2016年03月02日 00:02  オズモール

オズモール

写真
仕事には、なにかとトラブルがついて回るもの。そんなときに大騒ぎしたり、うろたえたりすると、周りを不安にさせ、自分自身もいい仕事ができなくなってしまう。「トラブル時に動揺した行動をとると、集中力や判断力、行動力などが落ちてしまい、問題をスムーズに解決しにくくなってしまいます」と、働く女性のアドバイザー的存在として多数の著書を持つ有川真由美さんは話す。

「むしろ、派生的に混乱やトラブルを招かないように、いつも以上に冷静な対応を心がけたいところ。特に、後輩を指導する立場の人や、将来リーダーになりたいという人は、トラブルに冷静に対応する力を持つことは必須条件と心得ましょう」(同)

有川さんによると、次の3ステップを踏むと、トラブルに対して慌てずに対処できるはず。小さなトラブルが起きたときに試して、しっかり身に付けておこう。


◆(1)トラブルが起こったら、すぐにリアクションせずに一拍置く

問題が生じたときには、怒りや不安などの感情が湧き上がるもの。その感情をそのまま言葉にしてしまうと、事態を現実以上に大きく感じるなどして、パニックになりやすくなるのでNG。

「まずは深呼吸をして、一拍置いたうえで、『さて、どうしましょうか』など、あえて冷静なセリフを口にしてみましょう。意識的に冷静な言葉を口にすることで、感情的な混乱を押さえて、理性的になろうと気持ちを切り替えることができます」(同)


◆(2)解決できる問題か、解決できない問題かを判断する

次に、問題が解決できるか否かをしっかり見極め、できる場合には対応策を考えることに集中しよう。すでに修正できない結果が出た、挽回するタイミングを逃してしまった…など、物理的にどうにもならない場合には、迷惑をかけた人達にどうフォローするかを考えて。

「トラブル時に大騒ぎする人は、解決できない問題について考えて、パニックになっているパターンが多いようです。これは時間のムダだと割り切って、解決可能なことに思考と時間を費やしましょう」(同)


◆(3)解決できる問題を“最終的な目的”“目指す状態”“解決の手段”の順で考える

トラブルが起こると、原因はなにか、誰が悪いのかということを真っ先に考える人がいるけれど、それは後回しにすべき。むしろ、“最終的な目的”と“目指す状態”を再度確認することで、これからそのためにとるべき“解決の手段”を最優先して考えよう。

「例えば、取引先への商品の納品が予定よりも遅れているというトラブルが発生した場合、“最終的な目的”は『●日から新店舗で販売する』で、“目指す状態”は『それまでに店舗での商品陳列をすませる』となります。これが理解できれば、『取引先を経由せず店舗に直接納品する』や『陳列をサポートするスタッフを派遣する』といった“解決の手段”が思い浮かぶはずです」(同)

トラブル時の冷静な対応力は、ピンチをチャンスに変える力になる。上司からも後輩からも信頼されるリーダー候補になるためにも、このメソッドをしっかり身に付けて。



有川真由美
作家・写真家。化粧品会社事務、塾講師、科学館コンパニオン、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリーカメラマン、新聞社広告局編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性のアドバイザー的な存在として書籍や雑誌などに執筆。44か国を旅し、旅エッセイも手がける。著書は『「働く女(ひと)」の77のルール』『いつも仕事がうまくいく女の41のリスト』(以上、PHP研究所)ほか多数。