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山崎賢人、中島健人、ディーン・フジオカ……強引さにキュンとさせられるドS男子たち

2016年03月01日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『黒崎くんの言いなりになんてならない』公式サイト

 現在放送中のドラマ『ダメな私に恋してください』(TBSテレビ)でディーン・フジオカが演じている主人公の元上司・黒沢歩や、公開中の恋愛映画『黒崎くんの言いなりになんてならない』で中島健人が演じる高校生・黒崎晴人は、ともに“ドS”なキャラクターが特徴だ。近年、こうしたキャラクターが多くの作品に登場し、女性の憧れの的にもなっている。本稿では、ドS男子がなぜ多くの女性の支持を集めているのか、その魅力から考察したい。


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 ドS男子の性格や行動パターンは必ずしも同じではないが、ラブストーリーにおいて多くの場合、女性が惹かれるキャラクターとして描かれることが多い。中でも、先に挙げたドS高校生やドS上司といったキャラクターは頻繁に見られる。


 ドS高校生の代表格には、山崎賢人が演じた映画『L♥DK』(2014年)の久我山柊聖や、先述した中島健人演じる黒崎晴人などが挙げられるだろう。月9にも出演し人気急上昇中の俳優・古川雄輝が、2013年に出演した連続ドラマ『イタズラなKiss~Love in TOKYO』(フジテレビTWO)で演じたドS高校生・入江直樹は、日本のみならず中国などのアジア圏でも爆発的な人気を博した。


 また、ドS高校生の先駆けとして忘れてはならないのが、嵐・松本潤がドラマ『花より男子』(TBS系)で演じた道明寺司だろう。ドS高校生は、登場するヒロインと年齢的には近しいにも関わらず、やや強引で上から目線なのが特徴的だ。グイグイとリードされるのが好きなタイプにとっては、そうした態度は理想的に見えるのかもしれない。さらに、彼らはおしなべて素直な性格ではないものの、時に一途さや優しさが見え隠れするのが特徴。同い年なのに強がっているように見えるところが、ドS高校生の可愛げのあるところであり、異性の心を掴むのではないだろうか。


 一方で、冒頭で紹介した、ディーン・フジオカ演じる黒沢歩や、『フラジャイル』(フジテレビ系)でTOKIO・長瀬智也が演じる岸 京一郎はドS上司の代表格といえる。関ジャニ∞・大倉忠義が映画『クローバー』(2014年)で演じた柘植暁や、山本裕典が映画『東京PRウーマン』(2015年)で演じた草壁もまた、その系譜に位置付けられるだろう。彼らは皆、仕事においては非常に厳しくも有能であり、働く姿がとても魅力的である。変わり者として描かれることもあるが、思いを寄せた女性には異なる顔も見せており、そのギャップも乙女心をくすぐる。ヒロインよりもひと回りくらい年上であるケースも多く、キザな振る舞いが様になるのも憎いところだ。


 現在放送中のドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)で坂口健太郎演じる中條晴太も、ドS男子の一種といえるかもしれない。つかみどころがない性格ながら、意中の女性をうまく翻弄しており、マゾ心をくすぐられる。「何を考えているのかわからない」ミステリアスさも、ドS男子の魅力となりうるといえよう。


 ここ数年、草食系男子という言葉が流行し、恋愛に対して積極的ではない若い男性が多くのメディアで取り上げられていた。しかし、意中の相手には積極的にアプローチして欲しいという女性は、いつの時代も少なくないはずである。女性のそうした願望や妄想を具現化したのが、数々のドS男子たちなのだろう。彼らは一見すると優しさに欠け、相手に対する配慮も足りないようにも描かれるが、最終的には必ず、アメリカのお菓子くらい甘い言葉で相手を口説く。それはある種のファンタジーと言っていいかもしれない。


 今年5月に公開される恋愛映画『オオカミ少女と黒王子』では、山崎賢人が『L♥DK』以来のドS高校生を演じることが決まっている。山崎は「壁ドン」で2014年の流行語大賞を獲得したが、それに次ぐ新たなドSアクションで、世の女性たちをキュン死させてほしいところである。(小島由女)