ザウバーのテクニカル・ディレクターを務めるマーク・スミスは、2016年仕様の新車投入を2回目のテストまで延期したことは「痛手ではない」と言う。
スイスを本拠地とするチームはF1のカレンダー変更で準備が遅れ、4日間にわたる初回のテストでは2015年仕様のマシンを走らせた。新車C35は、バルセロナで2度目のテストが始まる3月1日に発表となる。
スミスは「それほどの痛手にはなっていない。スケジュールの変更などが何もなければ、どちらのテストにも新車で挑んだだろうが、そうではなかった。そのことに気を揉んで労力を無駄にするよりも、2016年シーズンと関連する部分がある旧車から可能な限り多くのデータを取り出すことに決めたんだ。テストの半分を新車できちんと走れれば問題はない」と英国オートスポーツに対して、語った。
フェリペ・ナッセとマーカス・エリクソンが、のべ432周をこなした旧車での走行は、とくにタイヤデータ収集の面で有益だったという。
「新車で参加できれば理想的だったが、スケジュールの関係で不可能だった。しかし最近ではテストも制限されており、新車でプレシーズンテストに挑むとなると、たくさんの『やっておきたいこと』という仕事に阻まれながら作業をすることになる。多くはタイヤに関する事柄だが、それを試すチャンスになかなか恵まれない。(旧車でのテストは)2016年にも適用可能な有益なデータ収集ができると考えているので、確かな価値がある」と、新車投入の遅れが不利ではないことを強調した。