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KinKi Kids、“ジェロマミリオン大作戦”は熱意と使命感の表れ? ファンの思いは事務所に届くか

2016年02月26日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 1997年に『硝子の少年』でデビューしたKinKi Kids。来年にデビュー20周年を控えた今、ファンを中心に“ジェロマミリオン大作戦”という活動が拡がっている。


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 これは、惜しくも残り7万枚でミリオンを逃している3rdシングル『ジェットコースター・ロマンス』(略して“ジェロマ”)を18年越しのミリオンに導き、KinKi Kidsのデビュー20周年に華を添えようという購買活動のこと。Twitterのハッシュタグ「#ジェロマミリオン大作戦」の拡散により早くも効果を表しており、2月9日付のオリコンシングルチャートではデイリー18位にランクインした。


 昔の曲が再ヒットすることはJ-POP全体で見ると珍しくないが、ジャニーズに絞って見ると前例が少ない。今回の活動本格化の背景には、ファンの「20周年を祝いたい」という熱意の他に何があるのか。ジャニーズの動向に詳しい芸能ライター・佐藤結衣氏に聞いた。


「ジェロマミリオン大作戦は、KinKi Kidsとそのファンならではの企画だと感じました。キーアイテムとなる『ジェットコースター・ロマンス』は、『硝子の少年』『愛されるより愛したい』に続いて大ヒットした曲。だからこそいまチャートインすれば話題にのぼりやすく、それが人づてに広まるほど、ミリオン達成も現実味を帯びてきます。またファンとしては周年イヤーに向けて、今以上にソロよりKinKi Kidsとしての露出が増えてほしいところでもある。彼らのファン層は30代中心で経済的にも余裕を持つときなので、今回のような購買活動にも積極的に参加できるのでしょう」


 KinKi Kidsがミリオン・アーティストだからこそ実現したとも言える今回の企画。ファンも並々ならぬ思いで取り組んでいるようだ。ただひとつ気になるのは、20周年を迎えるのが来年2017年ということ。なぜ今のタイミングで、活動が活発化しているのだろうか。


「特に意識していなくても、やはりSMAP騒動のインパクトは強かったと思います。彼らほど安定したグループでもいつ解散してしまうか分からない、という不安がジャニーズファン全体に広がりましたし、いまのKinKi Kidsファンの間にも少なからず、平和な状況に甘んじずに意思表示を続けなければ、という切実な思いはあるのではないでしょうか。ただ、今年SMAPの人気を証明しようと『世界で一つだけの花』の購買運動が起きたように、ジャニーズファンには、いざという時に一致団結できる絆の強さがあります。いまはSNSを通して公にファンの思いをアピールしやすい時代になりましたし、ジェロマミリオンも晴れて成功して、KinKi Kidsのマイペースで飄々とした活動にスパイスを投じてくれたらいいですね」


 早くもファンが一致団結し、盛り上がりを見せているKinKi Kidsの20周年。数週間先か数ヶ月先か、『ジェットコースター・ロマンス』が実際にミリオンを達成すれば、それはKinKi Kidsとファンの努力でつくった唯一無二の記録となる。2017年まで残り10ヶ月、ぜひ達成してほしいものだ。(遠藤良美)