スペイン バルセロナでの2016年プレシーズンテスト2日目の23日、セバスチャン・ベッテルがフェラーリSF16-Hのテストを引き続き行った。
この日の天候は晴れでドライコンディション。ベッテルは126周を走りこみ、1分22秒810のタイムで、2日連続11人中トップに立った。
ベッテルは午前中はメカニカルセットアップの作業に集中、ソフト寄りのタイヤコンパウンド、つまり今季新導入されたウルトラソフトのほか、スーパーソフトやソフトで走行した。午前中は46周を走り、ウルトラソフトで出したタイムで首位に立ち、最終的にこのタイムが2日目総合トップタイムとなった。さまざまな仕様でマシン特性のチェックを行い、燃料搭載量も変更しながら合計126周と大量に周回を重ねたベッテルだが、セッション終盤、マシンが最後のラップでコース上でストップ、赤旗の原因を作っている。
「今一番大事なのは、マシンがいい反応を見せてくれること、僕の要求に応えて動いてくれることだ。(明日から乗る)キミ(・ライコネン)も同じ印象を持つことが重要だ」と今週の走行を終えたベッテルは語った。
「全く新しいクルマだから、いろいろな作業をしている。新しいパーツがたくさんあるし、配置も変わっているからね。マシンの反応を理解しようとしているところだ。もちろん事前にある程度予想はついているけれど、実際にコースで走らせると多少違うものだ。温度や冷却にも対処する必要がある」
「時にはチェックのためにだけに、必要以上に長く止まっていなければならず、そんなに長く止まっていたくないと思ったりもするし、今日の午前中僕がしたみたいにドライバーがコースオフすることもある。でもそういうことは時にはあるものだ」
「全体的に満足している。とにかく走行距離を稼ぐ必要がある。やるべきことが大量にあるからね」
2014年のパワーユニット導入によりF1エンジンサウンドが魅力的でなくなったという不満がファンから持ち上がっていたため、今季はエキゾーストシステムのレギュレーションを変更することで、F1はサウンド向上を目指している。
ベッテルは実際に走って見て、今季マシンのサウンドはある程度よくなったと認めた。
「エンジンに関して言えるのは、サウンドが少し大きくなったこと。嬉しいことだよ。まだ理想的な音量ではないけれど、(去年までよりは)かなりよくなった。多少F1らしいサウンドになった」
翌24日はライコネンがテストに初登場する。