22日、スペインのバルセロナで2016年F1プレシーズンテストがスタートした。初日、フェラーリはセバスチャン・ベッテルによりSF16-Hの本格的なテストをスタートした。
この日の天候は、午前中は曇り、序盤はダンプ状態だったがすぐにドライとなり、午後は快晴となった。ベッテルはこの日、69周を走行、ミディアムタイヤで11人中トップタイム1分24秒939を記録した。
フェラーリはこの日、空力およびセットアップの作業からスタート。一貫したペースでの走行やさまざまな燃料搭載量での機能テストなどにも取り組んだ。ベッテルは午前中にミディアムタイヤでマークしたタイムでこの日全体のトップに立った。2位メルセデスのルイス・ハミルトンとの差は0.470秒だった。
「今日テストを本格的にスタートした。マシンの感触を初めて味わったわけだけど、第一印象はいい。新車は昨年より一歩前進していると思う」とベッテル。
「かなり自信を感じたが、これから膨大な作業をこなさなければならないことも分かっている。マシンの内側にも外側にもたくさん変更を施したからね」
「第一印象はすごくポジティブだ。マシンにすごく満足している。フィーリングがいい」
マシンの感触はいいというベッテルだが、テスト初日にトップタイムを出したこと自体は重要視していない。
「今日のラップタイムは全く重要じゃない。1カ月後のオーストラリアGPでトップに立つことこそ重要なんだ!」
「最下位よりいいけれど、(今の時点でトップタイムを出すことには)大きな意味はない」
「ある程度走れてよかった。本当ならもっと走りたかったが、新しいものを試しているときにはいろいろチェックしなければならないから、通常のテスト以上にいろいろ気をつかうんだ。様子を確認するために走行を中断しなければならず、それに時間がかかる」
ハミルトンはベストタイムは2位だったものの周回数に関しては他より圧倒的に多い156周を走り切っている。これはベッテルの走行距離の2倍以上だ。
「彼ら(メルセデス)はいい一日を過ごしたみたいだね。僕らは彼らほど多くは走れなかったけれど、それでも満足できる理由はたっぷりある」
「他のチームの様子を見るのは興味深い。今日少し垣間見ることができたし、今後の数日はもっと面白くなってくるだろう」
昨年大幅に進歩したパワーユニットは今年さらに向上を果たしていると、ベッテルは考えている。
「改善に努めたよ。去年チームの皆が奇跡を起こしてくれた。彼らが懸命に取り組んできたのだから、当然去年よりさらによくなっているはずだ」
翌23日にもベッテルが引き続き走行を担当する。