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バトン「ホンダのERSが改善。0.5秒のゲインに」

2016年02月23日 07:31  AUTOSPORT web

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マクラーレン・ホンダMP4-31(ジェンソン・バトン)
22日、スペイン バルセロナで2016年のF1プレシーズンテストがスタートした。初日、マクラーレン・ホンダはジェンソン・バトンによりMP4-31をシェイクダウンした。バトンは昨年から比べてホンダのパワーユニットに明らかに改善が見られると述べている。

 この日の天候は午前中は曇り、序盤はダンプ状態だったがすぐにドライとなり、午後は快晴となった。バトンはこの日、84周を走行、ソフトタイヤで6番手タイム1分26秒735を記録した。トップ4はミディアムタイヤでベストタイムをマークしている。

 この日チームはシステムチェックなどの作業を中心に行った。序盤に小さな不具合が起き、調査のために短い中断を強いられたものの、問題はすぐに解決、バトンは午前中のセッションで35周を走行した。午後にはピットとマシンとのコミュニケーション、テレメトリー、新空力パッケージのデータ確認、パワーユニットのモード確認などを行い、一日を通してバトンはさまざまな評価作業を行いながら84周を走行した。

 初日走行を終えたバトンは、何よりもパワーユニットのエネルギー回生システム(ERS)において改善を感じたことが大きいと語った。これは昨年のホンダが最大の弱点としていたエリアだ。

「マシンにネガティブな部分はない。デプロイメントがとてもよかった」とバトン。

「今日特にポジティブだったのはデプロイメントの面だ。1日を通してとても安定しており、問題もなかった。去年よりロングランでかなりよくなっていた」

「そのおかげでマシンの他の弱点を確認することができた。それを改善していかなければならない」

「全体的にいい一日だった。それなりに満足している」

「純粋なペースはどうか? それは誰にも分からない。タイムだけを見れば、トップとの差はものすごく大きい。でも今はいいタイムを記録するために走っているんじゃない。いろいろなもののチェックをするために走行しているんだ」

「今回のテストで僕らが最速のマシンになるということはないだろうし、ほぼ1年を通してそれは変わらないと思う。でも改善という意味で言うと、マシンの感触はいいし、これからよくなっていくと思う」

「今日は、去年のテストの序盤4日で走った周回数より5周多く走った。改善したことは間違いないよね! 改善を確認できてマシンの感触がよければ、そこからもっと向上させていくことができる」

 バトンはERSデプロイメントの面で改善したことで1周あたり0.4~0.5秒速くなったと語っている。

「ここは1周の計測ラップにおいてデプロイメントで苦労するようなサーキットではないが、ロングランでは僕らは1周0.4秒から0.5秒ロスしていた。でも今はそのロスがなくなった。そういう意味で、ロングランではそのタイムを取り戻したということだ」とバトンが述べたとCrash.netが伝えた。

 しかし開幕戦までにパワーユニットをさらに改善する必要があると、バトンは述べている。

「デプロイメントに関して大きく進歩した。でもパワーユニット全体としてはまだやらなければならない仕事は多い」

「彼ら(ホンダ)は冬の間、信頼性の面でいい仕事をしてきたし、懸命にデプロイメントの向上に務めてきた」

「でもパワーユニットに関して満足してメルボルンに向かう者はいないと思う。開幕戦からはもっと向上する。その必要があるんだ」