転職は一般的に年齢を重ねるごとに難しくなり、35歳で限界が来ると言われているが、それも過去の話になりつつあるようだ。転職支援サービスのdodaが同サービスを利用して転職成功者を調査したところ、35歳以上が全体の28.2%を占めたという。
転職成功者の平均年齢は、2015年下半期は32.1歳に伸長。2007年下半期の調査開始以来、過去8年間で最も高い年齢となった。2012年下半期を1とした場合、もっとも伸びが良かったのが40歳以上で、伸長率は420%。次いで24歳以下で204%だった。35~39歳の伸びも良く、196%と倍近くとなった。
就活後ろ倒しの影響で「24歳以下」の中途採用も好調
「40歳以上」の転職者増加について、調査元は「中途採用のマーケットが拡大し、『35歳転職限界説の崩壊』を裏づける結果になったと言える」とコメントしている。売り手市場の今なら、35歳を過ぎても転職のチャンスはあるようだ。
「24歳以下」の割合が増加したことについては、新卒採用が後ろ倒しになって計画通りに新卒人材を充足できなかった企業が、若手社員や第二新卒者を対象にした中途採用へのシフトを進めたことが背景にあると分析している。
職種別では、前回(2015年上半期)比で平均年齢が最も上昇したのが、プラス1.9歳の「販売/サービス系」(30.2歳)。訪日外国人客の増加による「インバウンド需要」の高まりなどを受け、事業投資や新規出店に意欲的な企業が増え、経営拡大に向けて幅広い年代の経験者採用が進んだと調査元は分析している。
東京オリンピック開催を見据えた大規模な開発やインフラ整備など開発案件が急増した建築業界も、経験者の採用に力を入れている。「技術系(建築/土木)」の平均年齢はプラス0.6歳で37.0歳となっている。
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