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WTCC王者のロペス、今季ライバル勢の躍進を警戒

2016年02月22日 17:11  AUTOSPORT web

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2016年シーズンはライバル勢の躍進を警戒すると語ったホセ-マリア・ロペス
2016年の世界ツーリングカー選手権(WTCC)に参戦するホセ-マリア・ロペス(シトロエンC-エリーゼWTCC)は、今季ライバルの戦闘力が大幅に向上していると予想しており、シリーズ3連覇は厳しい戦いになるだろうと語った。

 ロペス擁するシトロエンは過去2年間のWTCCで圧倒的な強さでコンストラクターズタイトルを獲得しているほか、ロペス自身も48レース中20勝の好成績でドライバーズタイトル2連覇を成し遂げている。しかし、シトロエンは今シーズン末でWTCCでのワークス活動を終了。これに伴い、体制も昨年までの4台体制から2台体制に変更されており、ロペスとイバン・ミューラーがチームに留まりシリーズ3連覇へ挑む。

 一方、ライバルはシトロエンを上回るべく戦闘力強化に取り組んでいる。ホンダは3台目のシビックWTCCを投入。ドライバーにはティアゴ・モンテイロに加え、ノルベルト・ミケリス、ラーダから移籍する12年WTCC王者ロバート・ハフを起用し、体制強化に取り組んでいる。ラーダはホンダを離れたガブリエル・タルキーニと契約し、ドライバーラインアップを一新したほか、季からWTCCへフル参戦するボルボは、開発に2年を費やしたボルボS60 ポールスターTC1を2台投入する。


 ライバルチームが、これまで以上に体制を強化していることを受け、ロペスは「今シーズンは厳しい戦いになるだろう」とコメントしている。

「僕たちシトロエンが、シリーズのレベルを引き上げた。そしてライバルは僕たちに追いつくべく必至に開発を進めている。例えばホンダはマシンに大幅なアップデートを投入して、ドライバーもロバート・ハフと(ノルベルト・)ミケリスを新たに起用してきた。今年のホンダは強力なライバルとなりそうだ」

「ボルボの実力はまだわからない。ただマシン開発は進んでいて、ポテンシャルも高そうだ。参戦初年度で優勝する可能性もあると思うよ」

「ラーダも強力なライバルだ。チームに所属する(ヒューゴ・)バレンテと(ニック・)キャッツバーグ、そして(ガブリエル・)タルキーニの3人は、誰もが認める素晴らしいドライバーで、マシンの戦闘力も向上しているようだからね」

「今年はこれまでとは違うシーズンになるだろう。競争が激化してタフな1年となると思っている」

 また、WTCCでは今季からウエイト調整の幅が拡大され、最大80kgまでのウエイトハンデが課せられる。ロペスはコンストラクターズタイトルを死守することが最大の目標であるとしたものの、このウエイトハンデの上限引き上げにより、目標達成が困難になるだろうとも述べている。

「もっとも重視しているのはコンストラクターズタイトルの連覇だ。厳しい戦いを強いられるとは思うけどね。とにかくシーズン開幕が待ち遠しい。特に開幕戦はライバルとの力関係がはっきりしていないから、いろいろな期待ができて好きなんだ」