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中国で大気汚染を体感し開発!“空気清浄機”の機能をもつ3Dプリントスーツがユニーク

2016年02月22日 17:01  Techable

Techable

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風邪やインフルエンザ、花粉対策に、空気清浄機が活躍中の家庭も多いだろう。

“キレイな空気”に対する関心は高まっているが、Borre Akkersdijk氏が所属するオランダのデザイン会社ByBorreでは、ファッションとウェアラブルをドッキングさせたユニークなアパレル製品を開発中だ。

3Dプリント製の「BB Suit」という“つなぎ”風のウェアラブルファッションなのだが、同時に“空気清浄機”の機能を搭載するという。
・ウェアラブルと健康をテーマにした製品開発
ByBorreではこれまでにも、WiFi通信機能を保有した枕を開発している。この枕には伝導性の糸と、銅ワイヤーが使われており、バイブレーションによって2人のユーザーがコミュニケーションできるというものだ。これは、話すことができなくなった末期の痴呆患者向けの製品で、会話はできなくても、身体的なふれあい、コミュニケーションを実現できるようにしたグッズ。

その2年後に発表されたのが、“空気汚染対策”のウェアラブル「BB Suit」だ。開発者は、北京で開催されたデザインフェスティバルに参加したとき、大気汚染の問題に直面し、アイデアを着想したという。
・特許取得技術を駆使して空気をキレイに
「BB Suit」には、特許申請技術“Cold Plasma”という技術が使われており、これによって、酸素と水の分子が分裂し、“フリーラジカル分子”の状態になる。この状態の分子は容易に、有毒な気体、細菌、ウィルス、塵や他の分子と反応し、その作用によってクリーンな空気に変えてくれる。

閉鎖空間であれば、最大30平方メートルの周辺の空気を清浄化できる。例えば、「BB Suit」を着用して、車の中に1時間ほどいれば空気が清浄化されるという。
・位置情報を活用
空気質をチェックするセンサーは、「BB Suit」のフードの中に搭載されており、随時、位置情報データを取得。装着したユーザーたちから集められたデータは、正確な空気質の分析に役立てられる。ユーザーは大気汚染の実情をいち早くキャッチできることで、状況に対応しやすくなるはずだ。
・ファッション性と機能性の両立を
ファッションにとって、美的感覚は最重要項目だ。プロトタイプ版ではまだ少しファッションとしては奇抜に見えてしまうので、理想としては機能性を保持しつつ、シーズンやトレンドを繁栄したコレクションを展開していきたい意向だ。

将来的には、自分のニーズに合わせ、自由にアプリを入れてカスタマイズできるスマートフォンのように、さまざまな機能をコントロールできるようなウェアラブルアパレル……なんてものが登場したら面白そうだ。

ByBorre