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空室率が低い猫付きマンション、運用物件としても注目

2016年02月22日 17:00  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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ペットブームといえど、愛しのわが子と暮らせる集合住宅はまだ少ない。犬はOKだが、猫はNGというところもある。NPO法人『東京キャットガーディアン』では『しっぽ不動産』という、ペット可物件を紹介するポータルサイトを運営している。 その中でも特に話題になっているのは、保護猫と暮らす猫付きマンションや、猫付きシェアハウス。 「猫付きマンションとは保護猫と暮らせる賃貸マンションのこと。貸し主と保護団体、そして借り主の三者による飼い主のいない猫を保護するボランティア活動です」(代表の山本葉子さん) 猫がいる家に住む、というわけではなく、住んでから保護猫を預かるシステムだ。東京キャットガーディアンの面接をクリアした人が入居でき、保護猫はシェルターから相性のいい成猫を選べる。 自分の飼い猫と保護猫とで一緒に暮らすこともできる。ただし、保護猫はあくまでも預かっているだけ。里親が見つかれば譲渡されることになる。 「ほかの人に譲渡されないよう、自ら里親になる方もいらっしゃいます」(山本さん) 一緒に暮らせば愛情が湧くのは当然。里親になるケースは猫付きシェアハウスにも多くみられるという。猫付きシェアハウスは、猫付きマンションと仕組みは同じで、保護猫を預かるボランティア活動。こちらは人気がありすぎて現在、空室待ちが出るほどだ。 「猫付きシェアハウスでは成猫を多頭飼いします。シェアハウスの住人同士で世話をするため、ほかのシェアハウスに比べて住人同士の仲がよい気がします」(山本さん) 事細かな“お世話日報”を知らせてくれる住人もいるそうだ。シェアハウスの住人はお気に入りの猫ができると、いち早く里親になり、自立する人が多い。 「気に入った猫ができたら、ほかの人に連れていかれる前に、早く里親として名乗りをあげなくてはなりません」(山本さん) 3部屋のシェアハウスで、3人とも里親になり、それぞれ猫を連れて引っ越したケースもあった。 また、引っ越しの際に猫を返すこともできる。あくまでも保護預かりで入居者自身の猫ではないためだ。実際に里親になってから、転居先を猫付きマンションにしてもらい猫を連れていくパターンも多いという。 猫付きマンションのオーナーになりたいという不動産投資家も増えている、と山本さん。 「猫付きマンションは人気が高く空室率が低いため、運用物件としても注目されています」 間接的には殺処分を少なくすることに役立ち、社会貢献の一環となる。