F1で7度のチャンピオンを獲得したミハエル・シューマッハーの息子であるミック・シューマッハーは、今シーズンもF4に残留し2年目のシーズンを送ることとなった。
この3月で17歳になるシューマッハーは今季イタリアのプレマ・パワーチームへと移籍。プレマは育成ドライバーを走らせるチームとして、フェラーリと関係が深い。シューマッハーは昨年11月に同チームでモンツァでのテストに参加しており、以前より加入が噂されていた。ファン・アメルスフォールト・レーシングから昨年四輪デビューを果たしたシューマッハーは、オッシャースレーベンでの開幕戦でリバースグリッドのレースを制し、ドイツF4選手権を10位で終えた。また最近ではインドのマドラス・サーキットで行われたMRFチャレンジの最終戦に参戦し、2位を最高位とした。
2014年から2015年にかけて、ウイリアムズの開発ドライバーに任命されたランス・ストロールや、イタリアF4でタイトルを獲得したラルフ・アロンらも所属したプレマは現在、今シーズンに向けてジュニアチームに3人のドライバーを抱えている。シューマッハーのチームメイトとなるのはカートではトップレベルのドライバー2名で、1人はエストニア人ドライバーであるユリ・ビップスと、残る1人はエクアドル系アメリカ人のファン・マニュエル・コレア。
プレマの設立者であるアンジェロ・ロジンは「ミック・シューマッハーをチームに迎えられることを、光栄に思っている。彼はドライバーとして安定して向上を続けるポテンシャルを持つうえに、すでにF4で1年間の経験がある。シングルシーターでのデビューイヤーの早い時期から、トップを目指せるだけの能力がすべて備わっていることを証明した」
「彼はプレマの完璧な候補ドライバーだったので、我々は常に注目していた。速く、賢く、決断力があり、できる限り最高のレベルでパフォーマンスを発揮するために、チームと一生懸命に仕事に取り組むことが好きなんだ」と語る。
シューマッハーは「プレマ・パワーチームは、僕が完成したドライバーとして最高のパフォーマンスを発揮するうえで、理想的な次のステップなんだ。チームには豊富な経験があり、オープンで、全員が僕らドライバーと密に仕事をしてくれる。さらに、すべての事情に詳しいアンジェロがいる。チームと仕事に取り組むことはとても楽しいし、この挑戦をすることや、みんなとすばらしい経験を共有することに期待している。プレマの一員になれたことを、非常に誇りに思っている」と話した。
2016年、ビップスとコレアは主にドイツF4を戦いの場とすることが発表されているが、プレマはドイツとイタリアのどちらに重点を置くかは未定であると言う。プレマがドイツで参戦する場合、ライバルは15歳のソフィア・フロールシュになるだろう。フロールシュは昨年、BTTCのサポートレースであるジネッタ・ジュニア・チャンピオンシップにスポット参戦し、好成績を残した後にモトパークに加入している。