フェラーリは2016年のパワーユニット開発において「革新的選択」を行ったと、パワーユニットディレクターのマッティア・ビノットが語った。
19日、フェラーリF1チームは新車SF16-Hをオンラインで発表した。この際、今季マシンデザインはありとあらゆる面において昨年型とは異なるとの説明がなされたが、パワーユニットも同様に大規模な改変がなされていることが明らかになった。
ビノットは、以前から報じられていたようにパワーユニットのレイアウトを一新したことを認め、燃焼の改善も図ったと述べた。
「昨シーズンと比較すると、ふたつのエリアにおいて向上を図った」とビノット。
「ひとつめは構造だ。空力面のメリットを狙い、コンパクト化を図った。マシンは去年よりタイトで細くなっている。あらゆるパーツの位置を変更しようと試みた」
「だが我々が取り組んだのは構造面だけではない。たとえば燃焼の改善も目指した。インレットアスピレーションやターボだ」
「これまでと比べ、これが最初の一歩であり、一歩前進だ。我々は重要な技術的選択、革新的選択を行った」
今月Formula1.comが行った分析では、フェラーリはメルセデスが採用している可変インレットトランペットを採用、そのために昨年使用した大きなインタークーラーをVバンク内から動かし、ふたつの小さめのインタークーラーエレメントを燃料タンクの上と左サイドポッドに配置、冷却効率の向上を図ったとされている。
空力上のメリットを得るため非常に細いギヤボックスを採用、そのためにMGU-Kをエンジンの左側に移動、以前のものより幅広いオイルタンクがより低い位置に置かれた。こういったさまざまな変更により、パワーユニットのパフォーマンスが向上するとともに、空力面のメリットも得られるとの推測がなされている。