マクラーレン・ホンダは21日、2016年を戦うマシンMP4-31を正式に発表した。ホンダF1プロジェクト新井康久総責任者は、シーズンオフに休むことなく作業に取り組み、昨年のコンセプトを成熟させつつ強化を図り、新パワーユニットRA616Hを開発したと述べた。
ホンダは2015年、マクラーレンのパワーユニットサプライヤーとしてF1に復帰した。しかしマクラーレンMP4-30・ホンダは信頼性、パフォーマンスともに低く、チームはコンストラクターズ選手権9位と低迷した。
今季大きな前進を目指すマクラーレンとホンダは、リヤのボディワークをタイトに絞り込んだ“サイズゼロ”というアグレッシブなコンセプトは維持しつつ、さまざまな改善を図った。ホンダF1プロジェクトの新井康久総責任者は、今年はターボのサイズを少し大きくし、MGU-Hを改善するなどの修正を行うと述べていた。
21日の発表に際し、ホンダは最先端のハイブリッド技術とコンパクトなレイアウトが特長のパワーユニット「Honda RA616H」を搭載によって、空力特性をさらに高めたマシンデザインを実現したと述べている。
「明日のテスト初日から、マクラーレン・ホンダの2シーズン目の新たな冒険が始まります」と新井総責任者。
「短い冬季インターバルでしたが、ホンダは2016年に向けた準備においてオフシーズンを最大限に生かすことができました。チームを強化し、マクラーレン、エクソンモービルのエンジニアたちと協力し合い、休むことなく作業にあたってきました」
「去年学習したことを生かし、このオフシーズンの間にパワーユニットのコンプレッサーおよび他のハードウェアに変更を加え、去年の全体的なコンセプトを成熟させました」
「(テストで)集中的に取り組んでいく点は、新シャシーと新パワーユニットのマシンバランスの確認です。特に冬季テストの8日間の間にERSの方向性のテストを行っていくつもりです」
「2回のテストを終えるまでは自分たちの位置を正確に知ることはできませんが、コースに戻ってデータを集め、その情報をエンジニアたちにフィードバックし、(開幕戦)メルボルン、さらにはその先のレースに向けて準備するのを楽しみにしています」
「戻ってくることができて嬉しく思っています」