メルセデスAMG F1はチーム21日、2016年のF1世界選手権に投入する新車『F1 W07ハイブリッド』を正式に公開した。
2年連続でダブルタイトルを獲得している王者メルセデスが、3年連続のチャンピオンを託す新車W07の全貌をようやく初披露した。
チームは今月19日、イギリスのシルバーストン・サーキットでプロモーションを目的とするフィルミングデイを使い、いち早くW07の走行シーンをリリースしたほか、20日には精巧なイラストでもマシンの姿を公開していたが、細部の形状までは確認できなかった。
この日、正式に公開されたW07は、前年型W06を正常進化させた印象を受けるが、細部では昨年よりも大きく口を開けたインダクションポッドがヘッドレスト付近までせり出しているほか、サイドポッドからリヤ後端にかけてもより絞り込まれた感がある。
チームのテクニカル部門を指揮するエグゼクティブディレクターのパディ・ロウは、W07の開発においてあらゆるエリアで最適化を目指していると語った。
「2015年は素晴らしい成功を成し遂げたシーズンだったが、我々のプライオリティは最も弱いエリアを特定・改善することにあり、すべてのエリアを優れたものにすることだった」
また彼は、今年のプレシーズンテストがわずか2回(合計8日間)だけで、開幕戦までの日数も例年より少ないことから、新車の大幅なアップデートは望めないとも述べている。
メルセデスは今年もルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグを起用。22日からスペイン・バルセロナで開幕する合同テストで本格的なスタートを切る。