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NGT48の劇場支配人、新潟進出の背景を明かす「ファンも来やすいしメンバーも稼働しやすい」

2016年02月21日 11:01  リアルサウンド

リアルサウンド

NGT48公式HP

 2月20日放送の『新・週刊フジテレビ批評』に、NGT48の劇場支配人・今村悦朗氏が登場。編集者・ライターの速水健朗氏と「地域アイドルとテレビの関係」というテーマについて語りあった。


 番組の冒頭、今村氏がTVディレクター・プロデューサーとして多くの番組を制作してきた経歴を紹介。速水氏は今村氏に劇場支配人としての役割を質問すると、今村氏は「劇場支配人は各姉妹グループの支店長みたいなもの。メンバーの管理とお客様が喜ぶためのお仕事など、地域での活動が多い」と返答した。また、新潟でのPR戦略について尋ねられた今村氏は「露出を増やそうと思うと、新潟はテレビが有効的。いくつか、すでにレギュラー番組をいただいたりしています」とコメント。続けて「企画はテレビ局からいただいて、中身は今までの経験を踏まえて自分が考えます」と述べた。


 また、速水氏の「テレビにアイドルを売り込むコツというのはあるのでしょうか?」と問いかけに対し、今村氏は「歌番組以外のところにアプローチする。お天気お姉さんや情報番組など、色んな所に挑戦させていくんです」と回答。これに速水氏が「歌番組も大事ですよね。そこに出すポイントは?」と切り返すと、今村氏は「AKB48グループは必ず、シングルを出すときは歌番組に出演させていただく。NGT48でもこれはやっていきたいし、自分からプロモーションしていきます」と、メディア戦略について明かした。


 対談後半では、速水氏が「テレビとアイドルの関係性が変わってきた」と前置きし、「いまはテレビより現場で、各地方のローカルアイドルが盛り上がっている。歌番組があれば成功する時代ではなくなっているのでは?」と質問。今村氏はこれを肯定しつつ「とくに新潟に関しては面積が広いので、劇場にきてもらうためのプロモーションをするために、各町に出向いて少しでも覚えてもらう」と足を使った戦略を展開していると語った。


 また、今村氏は「今までのグループは100万人以上の人口がある都市でやっていますけど、新潟市は約80万人。新潟県自体は約230万人くらいなんです」と語り、速水氏も「他の都市に比べて新潟は経路の違うところ」と新潟特有の難しさについてコメント。そんな新潟にグループを立ち上げた理由について、今村氏は「これまで日本海側にグループがなかったことと、東京まで2時間でいけるというアクセスの関係。ファンも来やすいしメンバーも稼働しやすい」と明かし、速水氏は「地方都市と東京が新幹線でつながると、そこから人が東京へ出ていくストロー効果が発生してしまうが、地方アイドルはそこに逆ストロー効果をもたらす存在になるのかもしれない」と、地方アイドルがもたらす経済効果について語った。


 ここで番組では、NGT48に地域の企業が注目していることの一例として、地元の蒲鉾企業や車検会社がCMにメンバーを起用していることを紹介。速水氏は「僕、中学高校と新潟なんです。新潟って、お菓子メーカーなどの日本中に知られている大企業が、ローカルCMを打っていることが多い」と述べ、今村氏もこれに同意しながら「色々応援してくださる企業さんが多い」と、タッグを組む企業が多い都市であることを語った。また、速水氏は「新潟って、もともとアイドル文化が根付いていたのでしょうか」と問いかけ、今村氏は「Negiccoさんの活躍などがあって、すでに根付いていた。NGTとNegiccoはファンの方も違うし、今の段階では住み分けができている」と、Negiccoを先輩としてリスペクトし、そのうえで違う道を模索していることを明かした。


 対談の最後には、速水氏が「テレビとアイドルの未来はこれからどうなっていくのでしょうか」と質問。今村氏はこれに「もう少し、アイドルが素顔を露出できるような番組が増えると良いです」と語り、番組が終了した。


 ほかにも、番組に届いた視聴者からの意見を紹介したり、アニメのアフレコ現場などをレポートした今回の放送。NGT48は、ほかのAKB48姉妹グループとどのように差別化を付けていくのか。引き続き経過を見守りたい。(向原康太)