イタリアの至宝、フェラーリが2016年のF1世界選手権に投入する新車『SF16-H』を初公開した。
打倒メルセデスを掲げ、8シーズンぶりの王座奪還を狙う跳ね馬のブランニューマシン『SF16-H』が19日、フェラーリの公式サイトで初披露された。
チームは昨年、未勝利に終わった2014年の反省をもとに、パワーユニットの向上などに取り組み大幅にパフォーマンスを回復、開幕前に掲げたシーズン2勝を上回る3勝を成し遂げコンストラクターズ選手権2位の座につけた。
しかし、2年連続でダブルタイトルを決めた王者メルセデスAMGとは依然ギャップがあり、この日公開されたスクーデリア62代目のシングルシーターには、5年ぶりの回帰となるフロントサスペンションのプッシュロッド化や昨年よりも短く平坦な突起型ショートノーズを採用。よりコンパクトになったリヤ周りは下側を極端に絞り込んだコークボトル形状にするも上端はサイドポンツーンからそのまま延ばした形に抑えるなど、随所にジェイムズ・アリソン色を打ち出した改善の跡がみられる。
また、噂されていた1970年代カラーのレトロなカラーリングも採用。コクピット廻りからエンジンカバーにかけて白のスペースが加えられた。
ドライバーは、昨年3勝を挙げた跳ね馬の新エース、セバスチャン・ベッテルと2007年のチャンピオンであるキミ・ライコネンという強力な布陣を今シーズンも継続。しかし、フェラーリ復帰以来、いまだ勝利のないライコネンの完全復活がフェラーリ浮上の鍵を握る。
2016年最初の合同テストは、2月22日にスペインのバルセロナで幕を開ける。