ウイリアムズF1チームは19日、2016年のF1世界選手権に投入する新車『FW38』を公開した。
2年連続でコンストラクターズ選手権3位につけるウイリアムズが、全11チームのトップを切ってオールブランニューマシンの『FW38』を披露した。
今季もメルセデス製パワーユニットを搭載するFW38は、昨年同様のマルティーニカラーとスポンサーロゴに包まれ、各部のディティールも突起型のノーズをはじめ前年型のFW37に酷似。現状のFW38と昨年公開時のFW37では、サイドポーンツーンの空気取り入れ口の形状が若干丸みを帯びていることが異なるくらいだ。
チームは昨年、得意のストレートスピードを生かし高速コースで相変わらずの強さをみせたものの、2014年から抱えるダウンフォース不足は最後まで克服できず、直近のライバルであったフェラーリにも大きな遅れをとった。
しかし、チームの副代表を務めるクレア・ウイリアムズは、今シーズンもメルセデスAMGとフェラーリ以外のライバル、レッドブル、ルノー、フォース・インディア、そしてマクラーレン・ホンダといった中団グループからのプレッシャーを退けることができると自信をみせている。
「我々はこの冬の間に前進を果たしたと確信しています。今日発表したFW38は最終仕様ではありませんが、FW37の強みを基に弱点の克服にも取り組んでいます」
「私たちは、すでにメルボルンに向けて最新版を計画しており、シーズンを通して安定した改善を果たしていくつもりです」
チーフ・テクニカルオフィサーであるパット・シモンズも、弱点と言われてきた低速域でのパフォーマンス改善に努めたと語っている。
「FW37はかなり印象的なマシンだった。我々はその印象的な特質を失うことなく、改善が可能なエリアの理解に努めた」
「FW37の低速域でのパフォーマンスが高速域でのパフォーマンスと合致していなかったことは隠すまでもない。従って我々はその理由の解明に努め、状況を改善することに多くの時間を費やした」
ウイリアムズは、今季もフェリペ・マッサとバルテリ・ボッタスのコンビを継続。今月22日開幕の第1回合同テストでは、ボッタスがFW38をシェイクダウンする。