2016年02月18日 17:52 弁護士ドットコム
元理研研究員の小保方晴子さん(32)が警察に任意で参考人聴取されたとの報道をめぐり、弁護士ドットコムニュースの取材に「事実ではない」と否定していた小保方さんの代理人・三木秀夫弁護士は2月18日、一転して「参考人の一人として事情を聞かれた」と認めた。
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STAP細胞の研究をめぐっては、理研の元研究員が昨年1月、理化学研究所の別の研究室からES細胞が盗まれたとする刑事告発をおこなった。三木弁護士によると、小保方さんはその参考人の一人として、兵庫県警から任意の事情聴取を受けたという。三木弁護士は「日時と場所については控えたいが、私も立ち会って説明した」と話した。
三木弁護士によると、この参考人聴取では、兵庫県警との間で「マスコミに一切公表しない」という事前の約束があったという。ところが、2月17日夜からマスコミ各社が「捜査関係者」からの情報として一斉に報じはじめた。三木弁護士は同日夜、弁護士ドットコムニュースの取材に「事実ではない」と完全否定したが、実際は小保方さんの聴取がおこなわれていた。
なぜ、三木弁護士は「報道は事実ではない」とコメントしたのか。三木弁護士は、弁護士ドットコムニュースの電話取材に対して、こう回答した。
「まさか約束が破られると思っていなかったので、情報の出どころがわからず、いったん報道を否定した。ほかの参考人について情報が出ていない状況であり、しかもマスコミが殺到することは避けたかった。こんなことになるんだったら、事情聴取に協力することはなかった。ひどい話だと思っている」
三木弁護士はさらに、「そもそも、持ちだしたとされるES細胞が入ったサンプルボックスは、若山(照彦)氏が山梨大に移る際に、同氏から移動させるよう指示されて、理研の小保方研で引き継いだものだ」と説明した。
そのうえで、(1)理研の調査委員会が混入した可能性があるとしたES細胞と、持ちだされたとされるES細胞は別のものだった(2)持ちだされたとされるES細胞は小保方氏の研究とまったく関係がなかった(3)持ち出されたとされる時期には、STAP細胞の研究の大半は終わっていたと強調し、「小保方氏には動機すらない」と疑惑について否定していた。
(弁護士ドットコムニュース)