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橋本愛と宮崎あおいが母娘役で初共演、映画『バースデーカード』

2016年02月17日 11:11  CINRA.NET

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『バースデーカード』 ©2016「バースデーカード」製作委員会
橋本愛の主演映画『バースデーカード』が、10月から全国で公開される。

10歳の時に母・芳恵を亡くした紀子と、自分の余命を悟り、20歳の誕生日まで毎年子どもたちにバースデーカードを贈る約束をした芳恵の絆を描く同作。少女から女性に変化していく紀子が、友人関係、恋愛、結婚などに悩みながら、バースデーカードに秘められたヒントや想いを糧に成長していく、というあらすじだ。

内気で何事にもネガティブな紀子を演じるのは橋本愛。橋本は17歳から25歳までの紀子を演じる。娘の成長を見届けることができないと悟って未来の娘への手紙を綴る母・芳恵役には宮崎あおいがキャスティングされている。また家族を見守る父・宗一郎役をユースケ・サンタマリア、紀子の弟・正男役を須賀健太が演じる。

メガホンを取ったのは、映画『ゲロッパ!』『パッチギ!』『嫌われ松子の一生』などの制作に参加し、2007年の『キトキト!』で監督デビューを果たした吉田康弘。吉田監督は、あるドキュメンタリー番組をきっかけに1年以上の期間をかけて『バースデーカード』の脚本を執筆したという。撮影は昨年7月に長野・諏訪でクランクインした後、長野各地や小豆島、大阪などで行われ、オールロケを敢行した。

主演の橋本は初共演となった宮崎について「宮崎さんとの共演シーンは実質たったの1シーンで、宮﨑さん演じる母と、私自身が初めて対面するとても重要な場面でした。そのとき一番印象に残ったのは、宮崎さんの手です。この手で頭を撫でられたり、繋いだり、抱きしめられたりしてきたのだと、深い愛情を感じるすごく繊細な手でした。記憶の中の母と対面できた奇跡に心が震えたことを覚えています」とコメント。

宮崎は「橋本さんと直接お芝居をすることはほとんどなかったのですが、出番のない日も、幼い自分が経験したことを記憶に残すために何度も現場に足を運びモニターを見ていました。私は出来上がった映画を通して娘の成長を知りましたが、悩みながらも素敵な女の子になってくれて安心しました」と振り返っている。

■橋本愛のコメント
王道中の王道を、オリジナル作品として成立させることに大きな意義を持って臨んだ作品でした。 昨今では珍しい全編オールロケという恵まれた環境の下、雄大で美しい自然と共に、普通の人々の普通の人生を、大変愛おしく輝かしく切り取ることができたことを嬉しく思います。 止まったままの母と成長し続ける娘のとても前向きなバディムービーに仕上がったので、是非是非多くの方に観ていただきたいと思います。

■宮崎あおいのコメント
自分がいなくなった後の子供達に、何が残せるのかを想って生きた、優しいお母さんを演じさせていただきました。 人の死を扱う作品というのはとても難しいものだと思います。 それでも、この作品を見てくださった方が前向きな気持ちになってくれたら嬉しいです。

■吉田康弘監督のコメント
執筆中に自分自身の子どもが生まれたということもあり、母親が死んでいく悲しみを描くよりも、まだ幼い子どもを残して死んでいったときに何を残せるのか、どうやったら亡くなった後も関わり続けることができるのかということを提案する気持ちで脚本を書きました。亡くなった母と遺された娘の対話の中で、娘が成長していく物語を、観ていただく方にも追体験してもらいたい。暗い話にはせず、明るい希望が持てる話にしたかった。王道でストレートな物語であるからこそ、丁寧に繊細に創ることを意識しました。この作品は、キャスト、スタッフ、ロケーション、天候、本当にいろいろなことに恵まれ、誰に観ていただいても楽しんでもらえる作品になった自信があります。そして、観ていただいた後に幸せになってもらえる作品、今の幸せを噛みしめて人生を大切に生きていきたいと思ってもらえるような作品になったと思います。