転職情報サービスのdodaが、2016年1月の転職求人倍率を発表した。求人数は前月比101.5%で、14か月連続の増加。調査開始(2008年1月)以来の最高値を更新し、前年同月比では144.5%となっている。
しかし求人倍率は、前月比マイナス0.10ポイントの1.11倍。原因は転職希望者数が増えており、求人数の増加に間に合っていないためだ。転職希望者数は前月比110.5%で、前年同月比では154.0%にのぼっている。
リクルートキャリアでは「インターネット専門職4.85倍」
転職希望者数の増加には時期的な要因があり、調査元はこう分析している。
「年末の繁忙期が過ぎ、3月の年度末を目途に転職をしようとする人が一斉に活動を始めたため、転職希望者数が増加しました」
2月以降も求人数、転職希望者数はともに増加し、「転職市場の活況は続く見込み」とのこと。転職希望者数は3月の年度末まで増え続け、「求人倍率は下降傾向となる」という。競争相手は多いが求人数も多く、求人倍率が低くなるため「いまは転職活動をする絶好の時期」としている。
業種別で求人倍率が最も高かったのは「IT/通信」で2.59倍。職種別でもIT系が高く「技術系(IT/通信)」が3.05倍だ。求人数が増加した業種は「メディカル」(109.2%)、「小売/外食」(107.6%)で、職種では「技術系(化学/食品)」(106.8%)、「販売/サービス系」(104.8%)で増加している。
同業のリクルートキャリアも、2016年1月の転職求人倍率を発表。こちらの求人倍率は1.66で求人数、登録者数ともに2014年1月以降過去最高を更新した。職種別ではインターネット専門職(4.85倍)、建設エンジニア(3.37倍)、組込・制御ソフトウエア開発エンジニア(3.26倍)、機械エンジニア(2.62倍)が高い。
特にネット系ITエンジニアは完全に「売り手市場」なので、もしも待遇に不満を持っていたら、改善を狙った転職の検討はアリかもしれない。
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