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スーパーGTの16年スポーティングレギュレーション変更点は? PPには1点等複数の変更点

2016年02月15日 18:01  AUTOSPORT web

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2016年からはポールポジションにも1ポイントが与えられることになった。
2月5日付けで、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは2016年のスポーティングレギュレーションを発表した。ポールポジションに1ポイントが与えられる等、細かい変更が加えられている。

■予選ポールポジションが1ポイント獲得
 GTAから発行されるスポーティングレギュレーションには、下線が記され変更箇所がすぐ分かるようになっているが、今季に向けて大きな変更点をいくつかピックアップしてみよう。まず、第7条『シリーズ得点』においては、「(1)各クラスの2回目の予選(Q2)において最高タイムを達成した競技車両のドライバー(組)に対し1点が授与される」という文章が記されている。この変更により、予選でもシリーズポイントが加算できるようになるため、特にシリーズ後半戦には重要になりそうだ。

 予選で言うと、もうひとつ大きな変更がある。GT300(クラスII)においては、Q2進出車両がこれまでの13台から1台増えて、14台と定められている。GT300チームにとってはチャンスが広がる変更と言えそうだ。

■セーフティカー中はピットイン禁止に
 また、さまざまな部分で安全に対する規制が強められている。特に興味深いのは、セーフティカー運用に関して下記の一文が記されている点だ。

「SCボードが提示されてからSCがピット入口に進入し、マーシャルポストで緑旗が振動表示されるまでの間、すべての競技車両はピットレーンに進入することはできない。従わなかった場合は、60秒以上のペナルティストップが課される。ただし、SCが出動した時にピット入口またはピットレーンに入っていた車両については、給油を含むピット作業が許される」

 つまり、セーフティカーが導入され、解除になるまではピット作業がすべて禁止になるということだ。15年の第4戦SUGOでは、SC中の一斉ピットインにより混乱が生じたが、こういった混乱が起きることはなさそう。逆に、ピットインした直後にSCが出動となった場合は、ある程度のマージンを得ることができそうだ。

 なお、レース中はドライバーの最大運転距離が2/3以下と定められているが、SCが入ってドライバー交代が行えなかった場合、この限りではないとされている。

■14年GT3車両はシーズン中に要車両変更
 GT300クラスで用いられているFIA-GT3規定車両は、16年に向けてドイツ車を中心に多くのモデルチェンジが予想され、すでにメルセデスベンツAMG GT3等、テストを開始している車両もあるが、今季のGT3車両については、下記の3種類の車両が参戦できる。

(1)2016年新規公認取得車両もしくは2016年EVO公認車両
(2)2015年新規公認取得車両もしくは2015年時点最新EVO公認車両
(3)2014年新規公認取得車両もしくは2014年時点最新EVO公認車両

 この中で、(3)の14年車両については移行期間対象車種とし、2016年シーズン中に(1)または(2)に該当する車両へ車両交換もしくはアップデートすることが条件とされる。つまり、シーズン当初は14年GT3車で参戦することができるが、途中で15年モデル、もしくは16年モデルにアップデート、もしくは車両変更をすることが求められている。

 なお、GT500クラスについては昨年まで50kgを超えるウエイトハンデは燃料流量リストリクターで調整を受けていたが、今年はウエイトで対応するのではないかと言われていた。これについては『別途定める』とされている。

■ファンのための施策も
 スポーティングレギュレーションには、同時に付則として『プロモーション規則』というものも定められており、レースクイーンやサーキットでのイベント等もさまざまな項目が定められている。その中で、今回変更を受けたのは暫定表彰式についてだ。

 これまで、表彰式には表彰台を獲得したチームがスポンサー等の大きなのぼりを持ち込んでいることが多かったが、今季から「エントラントは観客の視界を妨げるような大きなのぼりなどを表彰台周辺に持ち込んではならない」と規定された。